#46 フットサル2-1-1システム概要

定位置攻撃

みなさんこんにちは。

これまで、フットサル定位置攻撃については3-1システム、4-0システム、ラインカット、ボランチ等、多くの記事で解説してきました。

今回は2-1-1システムについて解説していきたいと思います。

2-1-1システムとは

2-1-1システムとは、3-1システムのようにPIVOを配置しながら、最後尾に2人、中間に1人と、3列に人を配置して攻撃を組み立てるシステムです。

2-1-1システムでは、コート全体に人を配置していることから、初期配置の段階では大きなスペースが存在しません人が動くことによりスペースを生み出し、そのスペースを活用することが重要になります。3-1システムや4-0システムは初期配置の段階でスペースがありますから、そういう意味では2-1-1システムはスペースを作り出すことから始まりますので、難易度が高いという見方もあります。

2-1-1システムの特徴として、初期配置の段階でセンターレーンを空けていることが特徴です。

センターレーンのスペースを埋め、新たなスペースを作り、活用していくことが狙いです。

2-1-1システムのスペースの使い方

それでは、2-1-1システムのスペース活用方法を紹介していきます。

センターレーンのPIVO活用(GKからのリリース)

まず、GKが保持している状況についてです。センターレーンを空けていることから、GKからPIVOへのパスラインがあることが多くあります。GKがボールを保持する場合は、クリアランス時も含めてプレスがかからない状況が多くあり、GKの正面に相手がおらず、PIVOへのパスラインが空いていることが多くあります。そのため、2-1-1システムの初期配置の場合、GKが保持した場合はGKから中央のPIVO活用を狙うべきだと考えます。

これは2-1-1システムの配置上の特徴を活かしたプレーといえます。

3-1システムへの移行

2-1-1システムの特徴は、容易にシステムを変化できることです。2列目にいる選手が1列目に降りることで3-1システムに移行することができます。3-1システムに移行するアクション例について紹介していきます。

まず1つ目は、相手守備1列目の選手の間から降りていくアクションです。

両者の死角から侵入できるため、前を向けたらチャンスになりますが、ゴールに背を向けて動くことになりますので、逆に背後からプレスをかけられた場合はボールを失うリスクがあります。

次は、相手守備1列目の選手の外側から降りていくアクションです。

これはこれまで解説した通りのラインカットのアクションです。このアクションの詳細は以下の記事でご確認ください。

3つ目は、2列目の選手が1列目にまっすぐ降り、1列目の選手が中央に入っていくアクションです。

これは結果的にはラインカットと同じようなアクションにはなりますが、相手の守備がマンツーマンかゾーンかによって少し変わってきます。マンツーマンの場合は外側がフリーになる可能性が高く、ゾーンの場合は中央のライン間がフリーになる可能性が高くなります。これはラインカットとは逆になります。

 

3-1システムについては3種類紹介しました。3-1システムに移行後のスペース活用方法は以下の記事を参考にしてください。

4-0システムへの移行

次は4-0システムへの移行です。PIVOが降りていくことによって4-0システムを作ることができます。4-0システムに移行するアクション例について紹介していきます。

1つ目は、PIVOが2列目にいる選手とは逆サイドに降りていくアクションです。このアクションはデザインされたプレーでなくてもPIVOの判断として降りることもできます。

2つ目は、初期配置で2列目に味方がいるサイドへPIVOが降りていくアクションです。

最後尾が3枚になるようなアクションを実施する際に使うことができます。そのまま最前線に残れば3-1に、降りれば4-0になるというイメージです。

3つ目は、PIVOが中央から降りていくアクションです。

この図では、1人がパラレラで2列目に選手がいないサイドを狙い、その後にPIVOがセンターレーンを降りていく形になります。

2-1-1システムから4-0システムへの移行については、PIVOが降りていくことになりますが、FIXOは背後のカバーリングもしなければなりませんから、心理的にPIVOにしっかりとついていくことは難しくなる可能性があります。

4-0システムに移行した後のアクションについては、以下の記事で確認してください。

注意しなければならないのは、2-1-1システムから4-0システムに移行した場合には、FIXOが背後のスペースを結果的に埋めている可能性があるということです。初期配置が4-0システムでは、背後のスペースがもともと空いていることから、背後のスペースを狙うことが基本戦略になりますが、2-1-1システムから4-0システムに移行した場合には最後尾のスペースの活用を意識しなければなりません。

#20 フットサル4-0システム概要の記事内の、「最後尾のスペースを活用する場合」を特に確認いいただければと思います。

2-1-1システムまとめ

それでは、2-1-1システムのまとめです。

2-1-1システムでは攻撃の列を3列作るため、初期配置の段階では大きなスペースはありません。自らスペースを作り出し、新たにできたスペースを活用することが重要になります。また、3-1システムや4-0システムへの移行は容易で、攻撃の幅が広がるシステムと言えます。一方で、選択肢が多い分、判断が難しくなるという側面もあります。

2-1-1システムで重要なことは

・GK保持時にはセンターレーンのPIVOを狙うこと
・システム移行後にスペースを認識し、活用すること
それでは今回は以上になります。ありがとうございました!

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