#18 フットサル3-1システムの概要

定位置攻撃

みなさんこんにちは。

前回の記事では、フットサルの攻撃システムの種類や特徴について解説しました。ここからは、それぞれのシステムについて詳しく掘り下げていきたいと思います。初回はPIVOを配置する3-1システムです。

なお、攻撃システムの概要については前回記事を参考にしてください。

3-1システムとは

3-1システムとは、PIVOを最前線に配置し、その他3人のFPを最後尾に配置するシステムです。最前列のPIVOと最後尾の3人には距離があるため、PIVOに大きなスペースが与えられています。

3-1システムでは初期配置の段階で作ることができているPIVO周辺のスペースを使い、攻略していくことになります。

3-1システムのスペースの使い方

3-1システムにおいて、スペースの使い方は大きく分けて2種類あります。PIVOにパスを供給する(PIVO当てする)場合と、PIVOにパスを供給しない(PIVO当てしない)場合です。それでは説明していきます。

PIVO当てする場合

まずはPIVO当てする場合です。PIVO当てをすることで、一時的に相手FIXOと1対1の状況を作ることができます。広いスペースでの1対1ですので、PIVOが勝負してシュートを打つことも可能です。また、PIVO当て後に、空いたスペースに残りの3人が飛び込んでいくことで、シュートを狙える可能性もあります。

つまり、PIVO当て後に、PIVOが勝負する、スペースに侵入した選手を使う、という2つのパターンで得点を狙うことが可能になります。

PIVO当て事例1

一つ目のパターンは、中央のPIVOにパスを供給する事例です。最後尾の選手の誰かから中央にいるPIVOにパスを供給します。このとき、PIVOが自分で勝負することもでき、スペースに侵入してきた味方を使うことできます。

その決断は最終的にはPIVOが行います。どこにスペースがあるか、FIXOはどのように対応しているか、味方の上がり状況はどうかなど、様々な要素の中で決断します。ここがPIVOの力の発揮するタイミングであり、醍醐味だと思います。

 

PIVO当て事例2

二つ目のパターンは、サイドに流れたPIVOにパスを供給する事例です。サイドに流れたPIVOにパスを供給した際に、最後尾の3人がスペースに侵入していく方法です。

どの場所からPIVOにパスが供給されたとしても、基本的にはPIVOと同じサイドにいる選手がスペースに抜けていくことが多いです。PIVOと同じサイドにいる選手がPIVOと逆のスペースに侵入し、その空いたスペースをまた違う選手が使うことで前進やシュートを試みます。

PIVO当てしない場合

次は、PIVOにパス当てしない場合です。PIVOが縦に流れる、降りてくることでスペースを作ることができます。そのスペースをPIVO以外の3人の選手が使うことで得点を狙うことができます。PIVOの選手をうまく囮に使い、空いたスペースを狙いましょう。

PIVO当てしない事例1

一つ目のパターンは、サイドにPIVOが流れた際に、逆サイドのスペースにPIVO以外の選手が走りこむ事例です。PIVOがいるサイドの選手から、逆サイドのスペースに斜めのパスを出すことでスペースを奪うことができます。パスが出た後はPIVOやもう1人が新たなセグンドやリバウンドポジションのスペースに侵入し、得点を狙いましょう。

PIVO当てしない事例2

二つ目のパターンは、前線に張るPIVOが最後尾に降りてきて背後のスペースを作り、そのスペースに別の選手が飛び出していく事例です。初期配置ではPIVOが最前線に張っていることから、相手のFIXOが対応しています。そのPIVOが相手FIXOを引き連れて降りてきた場合には、背後には大きなスペースができます。そのスペースを奪い、得点を狙いましょう。1のパターンと同様に、パスが出た後はセグンドやリバウンドのスペースに侵入することが重要です。

3-1システムまとめ

それでは、3-1システムのまとめです。

3-1システムでは、最終的にPIVO周辺のスペースを奪うことで得点を狙います。

PIVO当てをする場合と、PIVO当てせずにPIVOが空けたスペースを他の選手が狙う場合があります。

重要なことは、まずはPIVOの個の力です。PIVOがボールをキープし時間を作ること、PIVO自身が勝負して得点を決めることができることが重要になります。

次に重要なことは、PIVO周辺のスペースに最後尾の選手が侵入していくことです。PIVO当てをする場合もしない場合も、背後のスペースに人数をかけていかなければなりません。スペースを奪う方法は上記に説明した通りパターンはいろいろありますが、その方法を採用した場合でもスペースへの侵入が必要不可欠です。そうすればフィニッシュ時の3つの配置も自然と成り立つと思います。

シュート時のセグンド、リバウンドポジション、バランスの解説については以下の記事を参考にしてください。

それでは今回は3-1システムについて解説しました。

3-1システムで重要なこと

PIVOの個の力(時間を作ること、得点力)
背後のスペースへのランニング

それでは今回は以上になります。次回は3-1システムの具体的なスペースの活用方法を解説する予定です。ありがとうございました!

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