#17 フットサルの攻撃システムについて

定位置攻撃

みなさんこんにちは。今回からは、フットサルの攻撃について解説をしたいと思います。

フットサルとは

さっそくですが、フットサルはどのようなスポーツでしょうか?いろんな考え方があると思いますが、私は「スペースを奪い合う」スポーツだと考えています。

横20m×横40mの狭いピッチの中でスペースを作り、見つけ、侵入して得点を競わなければなりません。フットサルの攻撃では、様々なアクションがありますが、基本的にはスペースをどのように作り、使うかということになっていると考えています。今回からは、フットサルの攻撃について、スペースの観点から解説していきたいと思います。

フットサル攻撃システム

サッカーと同様、フットサルにも攻撃システムがあります。主となる3-1、4-0、2-2、1-3、2-1-1の5種類について、それぞれを解説していきます。

3-1システム

まずは3-1システムです。PIVOと呼ばれるサッカーで言うフォワードの選手を前線に配置し、ボールラインに3人を並べるシステムになります。

3-1の特徴としてはPIVOを活用する点にあります。PIVO1人を前線に配置していることで、PIVOに大きなスペースが与えられている状態になります。PIVOにパスを配給することでチャンスを比較的容易に作り出すことができるシステムです。

初期配置の段階でスペースは作られており、そのスペースをPIVOが活用することにメリットがあります。また、パスがPIVOに供給された後は、他の3人の選手がスペースを見つけ、活用することも可能になります。

また、PIVOがどちらのサイドに流れた際に、逆サイドには大きなスペースがあります。PIVOにパスを供給することなく、PIVOが作ったスペースを他の3人の選手が活用する場合もあります。

つまり、3-1システムは、PIVOを直接使うか否かを問わず、PIVOを配置することによるスペースを活用するシステムになります。基本的には強力なPIVOがいる場合は3-1システムを採用することで、ボールを容易に前進することが可能で、PIVOに適性がある選手がいれば、採用したいシステムです。

4-0システム

次に、4-0システムです。4-0システムは、4人のFPが一列または縦が短い二列に並ぶシステムで、短い深さの中に4人全員を配置するシステムです。

4-0システムの特徴としては、4人が狭い範囲の中に入っているため、奥には大きなスペースがすでに作られていることです。そのスペースに4人の選手が飛び出していき、スペースを活用するシステムです。

また、奥のスペースを消すために相手守備者が1人そのスペースを埋めた場合、局面4対3ができることになります。そうすれば、狭いエリアではありますが手前にどこかスペースが生まれるはずです。そのスペースを活用し、スピーディーに攻撃を仕掛けることもできます。

つまり、4-0システムは、背後のスペース事前に空け、相手が埋めてきた場合には手前のスペースを活用するシステムになります。

2-2システム

2-2システムは、PIVOを2枚前線に配置し、最後尾にも2枚を配置するシステムです。このシステムでは最後尾の2人が横20mを使うことになり、比較的大きなスペースがあります。そのスペースを最後尾2人で後略し、得点を狙う戦術になります。

2-2システムでは、パスの距離が長くなってしまうため、最後尾2人はボールを横に運べる選手が必要になります。しっかりボールを横に運べる選手の特徴を活かすために、横にスペースを与えているということになります。

つまり、2-2システムは、ボールを運べる選手の特徴を活かしたシステムになります。

1-3システム

1-3システムは、最前線に3人を配置し、最後尾に1人だけとするシステムです。このシステムでは最後尾の1人が横20mとある程度の縦のスペースを1人で活用することになります。1対1を制して突破できれば、攻撃はゴール前で数的有利になりますが、ボールを奪われてしまうと逆にGKと1対1の局面を作られてしまいます。縦にも横にもドリブルで突破できる個の力がある選手が必要になります。

つまり、1-3システムはボールを運べるかつ1対1に絶対的な力がある選手の特徴を活かしたシステムになります。

2-1-1システム

2-1-1システムは最前線にPIVOを置き、最後尾を2人、その間に1人を配置するシステムです。この場合、初期配置の段階でスペースは大きくありません。このシステムでは、システムを移行することでスペースを作ることからスタートします。つまり、攻撃側の動きに対して守備のリアクションを確認し、どこにスペースがあるかを認識する必要があります。

例えば、中盤の選手が1列目に降りて3-1システムに変形した場合、守備がついてこればPIVOに大きなスペースが与えられます。

一方で1列目に降りた選手のマークがついてこない場合は、最後尾で3対2ができますから、数的有利を活かしてスペースを活用できればチャンスになります。

これまでの3-1や4-0、2-2、1-3では初期配置の段階で存在したスペースを活用することから始まりますが、2-1-1システムではスペースを作り、見つけ、使うという順序になり、より高度なシステムになると考えます。少し難しいシステムになりますが、相手は対策しづらいということもあり、効果的に利用できればうまくボールを前に運べるようになります。

つまり、2-1-1システムは、変形によりスぺースを生み出し活用するシステムになります。

まとめ

ここまでフットサルのシステムについて解説してきました。

それぞれのシステムで、必要な選手の特徴はなにかを簡単にまとめます。

 システム  必要な選手の特徴
 3-1  PIVOの適正がある選手
 4-0  背後にランニングできる選手
 2-2  ボールを運ぶことができる選手
 1-3  ボールを運ぶことができ、1対1に絶対的な力を持つ選手
 2-1-1  戦術理解度が高く、スぺ―スを認識し活用できる選手

このように選手の特徴に応じて望ましいシステムはあると考えます。チームにいる選手の特徴から、適切なシステムを採用していただければと思います。

次回からは、もっと詳しく各システムについて解説していこうと思います。

今回は以上になります。ありがとうございました!

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