みなさんこんにちは。
AFCフットサルアジアカップの記事を挟みましたが、これまでフットサルトランジションについて解説してきました。その中でフットサルトランジションの構造は4つに分けて考えることを紹介しました。
- トランジションの始まり
- オープニング(トランジションの最初のアクション)
- 前進/撤退
- フィニッシュ
これまで「トランジションの始まり」、「オープニング」、「前進/撤退」について順に解説しましたので、今回からは「フィニッシュ」の局面について解説していきたいと思います。
これまでのトランジションの始まり、オープニング、前進/撤退の記事を以下に記載しますので、併せてご覧いただければと思います。
トランジションのフィニッシュ局面とは
まずはフィニッシュ局面の定義について解説します。
フィニッシュ局面の状況としては、オープニングが完了後の前進または撤退が進み、ゴール前にボールが運ばれてきている状況を指します。具体的な場所としては、ゴールから15m以内程度にボールがある場合です。
この状況において、どのようにフィニッシュに持ち込むか、持ち込ませないかについて解説していきたいと思います。まず今回はフィニッシュ局面の攻撃、「ゴールを奪う」についてです。
フィニッシュ局面 ゴールを奪う
それでは、フィニッシュ局面のゴールを奪うということに関して具体的に解説していきたいと思います。
当然ではありますが、攻撃におけるフィニッシュ局面の目的は「ゴールを奪う」ことです。ボールがセンターレーンにある場合と、サイドレーンにある場合に分けて、どのようにフィニッシュに持ち込むか、フィニッシュの形を作るかを解説していきたいと思います。
フィニッシュまでの形
フィニッシュ局面についてですが、大きく2つに分けるとゴールから10mまでと10mを超えてからの2つに分けることができます。まずはゴールから10mに侵入するまでのフィニッシュまでの形について、ボールがセンターレーンの場合とサイドレーンの場合の2つに分けて解説していきたいと思います。
ボールがセンターレーンの場合
まずはボールがセンターレーンの場合についてです。センターレーンにボールがある際には両サイドに選択肢があり、幅を広く使うことができます。
まず重要なのは、ボールホルダーがシュートの選択肢を持つことです。
相手は撤退している状況ですが、シュートに持ち込まれたくありません。そのため、センターレーンでボールを持ち運ぶ選手にシュートの選択肢がなさそうであれば、パスに狙いを定めて守りやすくすることができます。
そうさせないためには、しっかりボールを運ぶことが重要です。相手が寄せてくる前にパスをしてしまうと、相手は二度追いをすることができ、一時的に同数等の守備側に有利な状況を作り出されてしまいます。
ボールホルダーは、相手をひきつけながらボールを運び、相手が寄せてきたタイミングでパスを出すことができれば、数的有利を維持することができ、効果的です。
このように、センターレーンで持ち運べている状況の場合は、しっかりボールを運び、相手を引き付けた上でパスやシュートを選択することが重要になります。
ボールがサイドレーンの場合
次はボールがサイドレーンの場合についてです。これまで解説している通り、本来はボールをセンターレーンにすることが理想ではありますが、サイドに追いやられてしまう場合もあります。その場合にどうすれば良いか、解説して行きます。
ボールがサイドレーンにある場合ですが、幅をとるまたは深さを作ることが重要です。攻撃側が3人いる場合は、両方を作りましょう。
攻撃側が数的同数の場合は相手守備者にパスラインも意識させることが重要になるため、幅または深さ、もしくは両方をとるようにしましょう。
ボールがサイドレーンにある場合、センターレーンのマイナスでサポートを作る場合もあるかもしれませんが、避けた方が良いと考えます。理由としては、撤退してくる相手に追いつかれる可能性があるためです。
センターレーンのマイナス方向にいる選手は、ボールを追い越して行く方が望ましいです。ボールを追い越して行くことにより、戻ってくる相手との距離が広がり、数的有利を維持することができます。
ボールがセンターレーン、サイドレーンのどちらにある場合であっても、両サイドレーンを埋めることが重要になります。ボールホルダーの選択肢を増やすことで相手守備者が守らなければならないエリアを広くし、攻撃側がより有利にゴールから10m以内に侵入することができます。
フィニッシュの形
次に、フィニッシュの形についてです。ゴールから10mを超えた位置に侵入できた場合、どのようにシュートに持ち込むかということについてです。その際に重要なことは、フィニッシュの際に相手に脅威になる配置をとることです。シュートを打つ選手の他に、セグンド、リバウンドポジションを埋めることが重要になります。
このことは、以下の記事で解説していますので詳細はそちらで確認してください。
また、攻撃側が2人の場合は、原則セグンドをまず最初に埋めます。なぜなら、追いかけてくる選手がリバウンドポジションを埋められる可能性があるからです。長い距離を走るのは大変ですが、まずセグンドから埋め、後ろの選手がリバウンドポジションを埋めましょう。
フィニッシュ局面(ゴールを奪う) まとめ
今回はトランジションにおけるフィニッシュ局面の攻撃について解説しました。フィニッシュ局面では、大きく2つに分類することができます。
ゴールから10m以内に侵入するための「フィニッシュまでの形」とゴールから10m以内に侵入した後の「フィニッシュの形」です。「フィニッシュまでの形」については、両サイドレーンを埋め、相手の守らなければならないエリアを広げること、「フィニッシュの形」については、相手にとって脅威となるセグンドとリバウンドポジションの配置を取ることが重要になります。
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