#68 2022-2023シーズンのY.S.C.C.横浜

Y.S.C.C.横浜

みなさんこんにちは。

Fリーグチームの2022-2023シーズンの分析、2023-2024シーズンの展望について解説しています。これまでの記事は以下のリンクからご覧ください。

#63 2022-2023シーズンの湘南ベルマーレ
みなさんこんにちは。 先週、オーシャンカップが開催され、今シーズンもFリーグが開幕します。以前アジアカップによる中断前の8試合における得失点から各チームの特徴等を解説しましたが、今回からは昨シーズンの得失点の特徴を振り返りながら、今シーズン...
#64 2022-2023シーズンのエスポラーダ北海道
みなさんこんにちは。 Fリーグチームの2022-2023シーズンの分析、2023-2024シーズンの展望について解説しています。これまでの記事は以下のリンクからご覧ください。 今回はエスポラーダ北海道です。中断前8試合の解説記事は以下のリン...
#65 2022-2023シーズンの立川アスレティックFC
みなさんこんにちは。 Fリーグチームの2022-2023シーズンの分析、2023-2024シーズンの展望について解説しています。これまでの記事は以下のリンクからご覧ください。 今回は立川アスレティックFCです。中断前8試合の解説記事は以下の...
#66 2022-2023シーズンのフウガドールすみだ
みなさんこんにちは。 Fリーグチームの2022-2023シーズンの分析、2023-2024シーズンの展望について解説しています。これまでの記事は以下のリンクからご覧ください。 今回はフウガドールすみだです。中断前8試合の解説記事は以下のリン...

今回はY.S.C.C.横浜です。中断前8試合の解説記事は以下のリンクから併せてご覧ください!

2022-2023シーズンY.S.C.C.横浜の結果

2022-2023シーズン、Y.S.C.C.横浜は7位で終了しました。

10勝2分10敗の勝点32、得点56、失点51という結果でした。得点数はリーグ8位であり、失点数はリーグ5位です。

横浜は攻撃的なチームのイメージがありますが、得点と失点では失点の方がリーグ内での成績が良いという結果になっています。逆に言えば、得点数としては物足りないシーズンになった可能性があります。

横浜の特徴としては、上位チームに対しては勝点をなかなか重ねられず、逆に下位チームからはしっかり勝点を獲得しているということです。

相手 順位 スコア
1 大分 11位 4○0
3 北九州 8位 2○1
4 大阪 9位 6○4
7 長野 12位 5○4
11 湘南 5位 1○0
12 大分 11位 4○2
14 北九州 8位 3○0
15 大阪 9位 3○2
18 長野 12位 3○0
19 北海道 10位 6○5

10勝のうち、9勝は横浜より下位チームからです。8位以下の相手に対しては、10位北海道の1試合以外の他の試合は全て勝利しています。

相手 順位 スコア
2 名古屋 1位 1⚫︎2
5 立川 2位 1⚫︎3
6 町田 4位 3⚫︎4
8 北海道 10位 1⚫︎3
9 浦安 3位 2⚫︎3
10 すみだ 6位 1⚫︎2
16 立川 2位 1⚫︎2
17 町田 4位 2⚫︎4
20 浦安 3位 0⚫︎1
22 湘南 5位 3⚫︎5

負けた10試合のうち、9試合が横浜より上位チームの相手です。首位名古屋と6位すみだには1度ずつ引き分け、5位湘南には1度勝利しましたが、勝点が近い2位立川、3位浦安、4位町田には2連敗という結果になっています。

上位進出を目指すには、下位チームには取りこぼしをせずに、上位チームに対してもある程度勝点を重ねていく必要があると思います。全てを勝つことは難しいですが、上位を争うライバルチームとの直接対決で勝点を重ねられるかがポイントになると思います。

Y.S.C.C.横浜の得点

それではY.S.C.C.横浜の得点について解説したいと思います。

シーズンを通して、56得点中定位置攻撃が22点、セットプレーが9点、トランジションが20点、特殊局面が5点となっています。

横浜の得点の特徴としては、定位置攻撃とトランジションでの得点が多く、セットプレーと特殊局面での得点が少なくなっています。元々縦に速いフットサルをしていた横浜ですが、昨シーズンは鳥丸監督の元で定位置攻撃にかなり力を入れていた印象があります。これまでの積み重ねと新しい定位置攻撃の成果が出たのかと思います。

一方で、セットプレーと特殊局面での得点が少ないことは課題と言えます。昨シーズンは主に定位置攻撃に力を入れていたことが想像できるので、その部分をベースに鳥丸監督体制2年目になる今シーズンはセットプレーにもある程度注力されるのではないでしょうか。

パワープレーに関しても2得点というのは少し物足りない数字だと思います。

昨シーズンの敗戦は基本的に上位チーム相手でしたが、今シーズンさらに順位を上げるためにはパワープレーという戦術は避けて通れない局面だと思います。セットプレー同様、ある程度注力してくるポイントなのではないでしょうか。

ではここで中断前8試合とシーズン22試合の比較を見てみましょう。

中断期間前後を比較すると大きな変化はありません。攻撃に関しては1年を通して定位置攻撃のトレーニングを実施していたのではないでしょうか。フットサル経験の浅い選手が多い横浜の中で、長期的な目線を持って定位置攻撃のトレーニングでフットサルの理解を深めることを重視したものと予想しています。

Y.S.C.C.横浜の失点

次は失点についてです。シーズンを通じて、定位置攻撃が15点、セットプレーが13点、トランジションが14点、特殊局面が9の合計51点となっています。

局面別の失点数では、定位置攻撃、セットプレー、トランジションはチームの順位程度の数字になっています。特殊局面については、他チームと差は大きくありませんが、結果リーグ2位タイの数字となっています。

特殊局面の失点分類を見ると、多くがパワープレーでの失点となっています。逆にパワープレー返しでの失点は2点です。

特殊局面での失点数は少ないですが、相手が仕掛けるパワープレーでの失点はリーグで2番目に多い結果になっています。逆にパワープレー返しでの失点もリーグで2番目の少なさです。

パワープレー返しでの失点が少ないですが、パワープレーでの得点も同じ2点と少ない結果です。パワープレーでの得点も失点も少ないということは、結果的にリスクを冒しきれていない可能性があります。これは推測になりますが、パワープレー返しを恐れてシュートを思い切って打てず、ボールを保持する時間が長くなっている可能性が考えられます。パワープレー返しの失点が少ないことは素晴らしいことですが、基本的にはパワープレーの得点>パワープレー返しの失点の状況下でのことと考えますので、思い切ってリスクをかけたパワープレーのアクションが必要になるかもしれません。

では中断前8試合とシーズン22試合の比較です。

中断前8試合と最終的な22試合では、定位置攻撃での失点割合が増加していることと、特殊局面での失点割合が減少していることがわかります。中断前8試合の時点でパワープレーでの失点は5で、22試合合計でのパワープレーでの失点は6ですから、中断明けは1失点しかしていないことになります。パワープレーでの失点自体は多いという結果ですが、パワープレー守備はシーズン中に修正された点だと思います。

入退団情報

今シーズンのY.S.C.C.横浜の入退団情報ですが、笠選手と芝野選手の退団、宿本選手の引退が発表されています。公式には発表されていないと思いますが、アダイウトン・ソウザ選手や松井大輔選手が選手リストにはなく、退団ということかもしれません。

横浜は菅原選手が12点、笠選手が11点、堤選手が9点、芝野選手が7点と、この4人でチームの多くの得点を挙げています。

プレス回避は4-0システムをベースにPivoの選手を降ろして行うシーンもありましたが、前進後相手コートではPivoの選手を起点に攻撃をしていましたので、笠選手、芝野選手の退団はチームの戦い方に影響がある可能性があります(芝野選手は移籍先がわかりませんのでクラブからの契約満了かもしれませんが…)。松井選手が今シーズン退団となれば、非常に寂しく思います。フットサルを日本に認知してもらえる選手だっただけに、今シーズンもFリーグのピッチで見たかったと感じています。

新加入選手としては、昨シーズン特別指定選手として加入していた選手も含めて下部組織から3名、そしてボアルース長野から田村選手が加入しました。経験豊富な選手なので、その経験を若い選手やフットサル経験の浅い選手に伝える役割も任されるのではないかと思います。

2023-2024シーズン展望

Y.S.C.C.横浜の今シーズンの注目ポイントとしては、定位置攻撃の成熟セットプレーやパワープレーの向上です。

まず定位置攻撃についてですが、仮に昨シーズンをベース作りであると考えた時に、今シーズンはそのベースから得意の定位置攻撃をどう成熟させてくるかを注目したいと思います。得点源であったPivoの2人がいなくなった状況でどのように定位置攻撃を構成してくるのかが一つのポイントだと思います。

次にセットプレーとパワープレーについてです。昨シーズンは前述の通り、結果的に上位チーム相手にほとんど勝つことができませんでした。今シーズン上位に進出するためには、そのようなチームに勝つ必要があります。セットプレーでの得点を増やすことと、仮にビハインドの状況でも試合をひっくり返すことができるパワープレーの向上は必須だと思いますので注目したいと思います!

定位置攻撃の成熟
セットプレーとパワープレーの得点増加

Y.S.C.C.横浜はペスカドーラ町田と開幕戦で対戦します。町田の分析記事は以下をご覧ください!

共に定位置攻撃が得意なチームの対戦になります。どちらがよりボールを握り試合のペースを掴めるか、ゴールに向かうプレーができるかが注目です!

それでは今回は以上になります。ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました