#63 2022-2023シーズンの湘南ベルマーレ

湘南ベルマーレ

みなさんこんにちは。

先週、オーシャンカップが開催され、今シーズンもFリーグが開幕します。以前アジアカップによる中断前の8試合における得失点から各チームの特徴等を解説しましたが、今回からは昨シーズンの得失点の特徴を振り返りながら、今シーズンの展望を分析したいと思います。

初回は湘南ベルマーレです。中断前8試合の解説記事は以下のリンクから併せてご覧ください!

2022-2023シーズン湘南ベルマーレの結果

2022-2023シーズン、湘南ベルマーレは5位で終了しました。

1156敗の勝点38、得点79、失点47という結果でした。得点数は名古屋に次ぐリーグ2位であり、失点数は名古屋、立川に次ぐリーグ3位です。得点数、失点数が共に最終順位よりも上にある要因としては、リーグ最多の引き分け数であると考えます。大勝する試合が多かったものの、接戦をものにできない試合があったため、思うように勝点を伸ばせなかったのではないかと考えます。

また、6試合の敗戦のうち4試合が1点差、1試合が2点差と、ロースコアを勝ちきれなかったことも痛かったように思います。

チーム スコア 相手
7 湘南 1⚫︎3 浦安
9 湘南 2⚫︎3 名古屋
11 湘南 0⚫︎1 横浜
15 湘南 1⚫︎2 町田
19 湘南 1⚫︎2 すみだ
20 湘南 2⚫︎8 名古屋

湘南ベルマーレの得点

それでは湘南ベルマーレの得点について解説したいと思います。

シーズンを通して、79得点中定位置攻撃が12点、セットプレーが21点、トランジションが26点、特殊局面が20点となっています。

湘南の得点の特徴としては、定位置攻撃が少なく、セットプレーとトランジション、特殊局面の得点が他チームと比較して多くなっています。

湘南のストロングポイントはやはりトランジションと言えます。マイボールになった瞬間にフィウーザ選手のスローから得点を取ったシーンも多くあった印象です。定位置攻撃がかなり少ないのは少し意外ですが、速い攻撃が魅力的です。

中断前8試合とシーズン22試合の比較です。

中断後はトランジションでの得点割合がかなり増加しています。中断期間で元々のストロングでトランジションについて磨きをかけた可能性があります。

湘南ベルマーレの失点

次は失点についてです。シーズンを通じて、定位置攻撃が13点、セットプレーが6点、トランジションが12点、特殊局面が16点の合計47点となっています。

数字で出した時に目に光るのは、セットプレーでの失点の少なさと言えます。

セットプレーでの失点内訳は、CKが2点、KIが1点、FKが2点、第2PKが1点とCKとKIでは3失点のみとなっています。得点に関しても、トランジションが目立ちますがセットプレーでの得点がリーグ2位と、セットプレーに関しても非常に大きな強みと言えます。

また、湘南ベルマーレはパワープレーでの失点が非常に多くなっています。

試合終盤でのパワープレー失点で勝点を失った試合は4試合、合計9になります。

相手 PP開始時スコア 最終スコア 失った勝点
4 ペスカドーラ町田 2-1 2-2 2
6 エスポラーダ北海道 1-0 1-1 2
9 名古屋オーシャンズ 2-1 2-3 3
12 ボルクバレット北九州 3-1 3-3 2

フィウーザ選手がいるのでこの結果は意外ですが、上位に食い込むためにはパワープレー守備は必須になりますので、今シーズンの改善ポイントの一つになるかと思います。

中断前8試合とシーズン22試合の比較です。

失点パターンはかなり変化が見られます。トランジションでの失点が非常に多くなっています。ただし、中断前8試合で1失点というのがむしろ異常値だった可能性があることから一概にトランジションの失点が増加したとは言い切れません。トランジションの失点数はリーグ4位であることからも、決して多い数値だったとは言えず、中断前のトランジション守備が素晴らしかったと言えるでしょう。

そういう意味では、定位置攻撃の失点の増加率が高くなっています。中断前は3点と、4倍以上になっています。トランジションとセットプレーを強化した分、相対的に定位置攻撃、定位置守備に影響が出た可能性が考えられます。

入退団情報

今シーズンの湘南ベルマーレの入退団情報ですが、ロドリゴ選手の退団は非常に痛い点だと思います。

攻撃の中心であり、堀内選手と並んでチーム得点王であるロドリゴ選手が退団することは大きな痛手です。ロドリゴ選手の特徴を活かした戦術を行うこともあるため、チームは新たな再構築が求められる可能性もあります。

新加入選手としては、元Jリーガーの菊池選手がどこまで活躍できるかも注目になります。オーシャンカップでは出場がありませんでしたが、どこまでフットサルにフィットできるか、JリーグからFリーグへのチャレンジがどうなるかも含めて注目です。

2023-2024シーズン展望

湘南ベルマーレはトランジションやセットプレーを中心に、縦に速いフットサルをしてきたと思います。その中で今シーズンもその方針は継続ではないかと考えられます。ロドリゴ選手を失ったことはかなり痛手ですが、新たなことに挑戦するよりも既存のストロングポイントを継続する方が今シーズンは勝点を重ねやすいと考えられます。靏谷選手や牧野選手などの将来有望な若い選手も多くいますので、その選手たちを活かしていくような戦い方がより良い方向に進むのではないでしょうか。

得意のトランジションとセットプレーの武器にさらに磨きをかけ、その中でシーズンを進みながら新たな戦術等を徐々に浸透させていくのではないでしょうか。

トランジションとセットプレー
若い有望な選手の躍動

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