みなさんこんにちは。
Fリーグ2023-2024Div.1の前半戦のチーム分析を行っています。これまでの記事は以下からご覧ください!
第5回は湘南ベルマーレです。ぜひご覧ください!
湘南ベルマーレの戦績
湘南ベルマーレは、4勝2分5敗の勝点14の7位で前半戦を折り返しています。以下が11試合の戦績です。
節 | 相手 | Home/Away | スコア |
1 | エスポラーダ北海道 | HOME | 10○3 |
2 | Y.S.C.C.横浜 | AWAY | 3△3 |
3 | ボルクバレット北九州 | HOME | 5○4 |
4 | フウガドールすみだ | AWAY | 4○0 |
5 | バルドラール浦安 | HOME | 2△2 |
6 | シュライカー大阪 | AWAY | 4○2 |
7 | 立川アスレティックFC | HOME | 1⚫︎3 |
8 | バサジィ大分 | AWAY | 1⚫︎4 |
9 | ペスカドーラ町田 | HOME | 1⚫︎3 |
10 | しながわシティ | HOME | 2⚫︎3 |
11 | 名古屋オーシャンズ | AWAY | 2⚫︎7 |
湘南は開幕から6試合目までは負けなしの4勝2分と素晴らしいスタートを切り、名古屋や町田、横浜とともに優勝争いに絡むだろうと想定していました。ところが7節以降は5連敗で折り返し、13節終了時点でも連敗が続き、現在は7連敗となっています。
7節からの内村選手、9節からはフィウーザ選手が欠場となったことが大きな原因かもしれません。試合のスコアを見たときに、連敗前後での大きな違いは得点数です。負けなしだった開幕6試合では28得点、7連敗中の得点は8点とかなり開きがあります。内村選手の離脱が一つのきっかけとなり、フィウーザ選手の離脱も重なって得点を奪えずに連敗となっていることがわかります。負けなしの6試合と連敗中の7試合の比較も含めて得失点の分析をしていきたいと思います。
湘南ベルマーレの得失点傾向
湘南は11試合で得点35でリーグ3位、失点34でリーグ9位となっています。7節以降で得点が急減し前半戦11試合までは5連敗、13節終了時点で7連敗となっています。
また失点に関しては、昨シーズンが22試合で47失点であったことを考えると、昨シーズンと比較して失点数も増加しています。連敗中の試合では特に、7試合中6試合が3失点以上となっており、苦しい状況です。
それでは具体的な得失点の傾向について分析したいと思います。
得点傾向
まずは得点です。前半戦11試合では、合計35得点のうち、定位置攻撃が10点、セットプレーが9点、トランジションが11点、特殊局面が5点となっています。
湘南の特徴としては、バランスよく得点ができているという点が挙げられます。昨シーズンはセットプレーとトランジション、特殊局面での得点が多く定位置攻撃での得点は少なかったのですが、今シーズンは定位置攻撃で得点を重ねることができています。
ロドリゴ選手の退団により、定位置攻撃には不安があるように感じていましたが、その不安は払拭し、チーム全体としてカバーできているのではないでしょうか。
また、特殊局面での得点が昨シーズンよりも少なくなっていますが、11試合時点ではパワープレー返しでの得点しかなく、パワープレーでの得点が0となっています(第13節で初得点)。
ビハインドの展開が続く中でパワープレーでの得点がなく、追いつくことができていません。少しでもパワープレーで得点を挙げられれば、勝点を少しでも重ねられる可能性があります。
それでは負けなしだった開幕6試合と、連敗中の7試合の得点を比較します。
両者のバランスは大きく変わりませんが、セットプレーでの得点が大きく減少しています。これはセットプレーのキッカーと務めていた内村選手の離脱の影響はあると考えられます。
次にシュート数で考えてみます。
試合別のシュート数ですが、連敗中の方が少しシュート数が少なくなってはいるものの、そこまで大きくは変わらず、1試合平均4本程度少ない程度です。
前半 平均シュート数 | 後半 平均シュート数 | 平均シュート数 | |
第1節〜第6節 | 12.0 | 11.8 | 23.8 |
第7節〜第13節 | 10.3 | 9.4 | 19.7 |
一方で、1〜6節が19.6%、7〜13節が5.8%と得点率は大きく異なります。
シュート数 | 得点数 | 得点率 | |
第1節〜第6節 | 143 | 28 | 19.6% |
第7節〜第13節 | 138 | 8 | 5.8% |
この2つから考えると、攻撃はシュートまではいけているものの、連敗している期間には決定力に課題があると言えます。
失点傾向
次に失点です。前半戦11試合では、合計34失点のうち、定位置攻撃が10点、セットプレーが8点、トランジションが6点、特殊局面が10点となっています。
今シーズンの湘南の失点の傾向としては、特定の局面で多く失点しているということはありません。全体的に昨シーズンとの比較では増加傾向にありますが、セットプレーでの失点が増加しているということは言えます。
それでも、他チームとの比較において特段多く失点しているということはありません。
得点と同様に、負けなしだった開幕6試合と、連敗中の7試合の失点を比較します。
第1節〜第6節と第7節〜第13節を比較するとセットプレーとトランジションでの失点がかなり増加しています。全体的に失点が増加しているのですが、昨シーズンの湘南はセットプレーでの失点数がリーグ2位、トランジションでの失点がリーグ4位という良い結果でしたが、セットプレーとトランジションでの失点が多いことが現在の不調の大きな要因であると言えます。
後半戦の展望
湘南ベルマーレは前半戦の11試合終了時点で7位、13節が終了した現時点では9位で11位北九州と12位北海道とは勝点差4と、残留争いに巻き込まれる状況になっています。序盤はなかなか勝点を重ねられなかった北海道や北九州、すみだなどが徐々に調子を上げて、順位が一つ下のしながわも直近は連敗となっていますがその前は3連勝と復調の兆しは見えます。そんな中で湘南は7連敗中の泥沼の状況で、現状最も状態が良くないチームであることは間違いありません。
直近の目標としては今後の状況によって2通りになると考えます。今後数試合で勝点を重ねることができればレギュラーシーズン6位を目指し、数試合で勝点を重ねられなければ残留を目指す戦い方になるのではないでしょうか。そう考えると、3試合程度でチームの目標が決まるため、重要な試合になります。とにかくまずは連敗を止めることが重要です。勝利も必要ですが、勝点1でも獲得することでチームの雰囲気も変わる可能性があります。
今後の湘南のポイントとしては、まずはセットプレーとトランジションでの失点を減らすことだと考えます。両者は湘南の強みですが、強みの部分でなかなかうまくいかず、精神的にもネガティブになっている可能性があります。改めて強みを見つめ直すことが大切ではないでしょうか。
2つ目はセットプレーでの得点でだと考えます。連敗中はセットプレーの得点が1得点と、かなり寂しい結果になっています。好調だった開幕から6試合ではセットプレーが武器になっていましたので、それを取り戻すことが早く結果に結びつく可能性が高いと考えます。
3つ目は若手選手の躍動です。印象にはなりますが、調子の良い時の湘南は若手選手を中心にとても勢いがあり、相手は止められない空気感になると感じます。現状は勝てていないということもあるので仕方ない部分はありますが、少しおとなしい印象です。特に注目したい選手は靏谷選手です。今シーズンチームの中心となって攻撃を牽引していますので、さらなる爆発に期待したい選手です。
コメント