#88 Fリーグ2023-2024Div.1前半戦チーム分析 シュライカー大阪

シュライカー大阪

みなさんこんにちは。

Fリーグ2023-2024Div.1の前半戦のチーム分析を行っています。これまでの記事は以下からご覧ください!

第3回はシュライカー大阪です。ぜひご覧ください!

シュライカー大阪の戦績

シュライカー大阪は、6勝5敗の勝点18の暫定5位で前半戦を折り返しています。以下が11試合の戦績です。

相手 Home/Away スコア
1 バルドラール浦安 HOME 2⚫︎3
2 しながわシティ HOME 2○1
3 立川アスレティックFC AWAY 2○0
4 バサジィ大分 HOME 3○1
5 ペスカドーラ町田 AWAY 2⚫︎3
6 湘南ベルマーレ HOME 2⚫︎4
7 名古屋オーシャンズ AWAY 2○1
8 エスポラーダ北海道 HOME 2○1
9 Y.S.C.C.横浜 AWAY 1⚫︎4
10 ボルクバレット北九州 HOME 2○0
11 フウガドールすみだ AWAY 3⚫︎4

大阪は11試合終了時点で6勝5敗で勝点18と、前半戦は5位で折り返しました。昨シーズンの前半11試合は3勝2分6敗の勝点11であったことを踏まえると、成績はかなり上向きと言えます。11試合終了時点で5位、後半戦1試合目の結果により12試合終了時点では4位と、上位につけているため、好調と言えるのではないでしょうか。

シュライカー大阪の得失点傾向

大阪は11試合で得点23でリーグ10位タイ、失点22でリーグ1位タイとなっています。得点数は物足りない部分がありますが、失点数はリーグ1位と安定しており、それが今シーズンの結果に繋がっています。

得点については、大阪は11試合の中で3得点以上挙げた試合はありません。1得点が1試合、2得点が8試合、3得点が2試合です。それでも6勝を挙げているわけですから、ロースコアで戦い抜くスタイルが確立されつています。逆に敗れている試合は全て3失点または4失点しており、勝利した試合は全て1失点以下です。

1試合で得点できる数が2点という試合が多いことから、1失点に抑えれば勝て、2失点以上失点すると勝てない試合になる可能性が高いと言えます。そういう意味で、なんとか1試合の失点数を1点に抑えることが後半戦のポイントになるでしょう。

それでは具体的な得失点の傾向について分析したいと思います。

得点傾向

まずは得点です。合計23得点のうち、定位置攻撃が6点、セットプレーが9点、トランジションが7点、特殊局面が1点となっています。

大阪の得点特徴としては、セットプレーとトランジションです。安定した守備からトランジションでまず得点を狙い、定位置攻撃ではシンプルに前進して高い位置でセットプレーを獲得しようとする意図が見えます。

その中でセットプレーでの得点が最も多くなっていますが、内訳は以下の通りとなっています。

セットプレーでの得点のうち、キックインが5得点となっており、キックインでの得点はリーグ最多です。キックインはいろんな高さからのスタートになりますので、いろんなパターンが必要になります。そういう意味でも、セットプレー特にKIは力を入れ、結果も出ているのではないでしょうか。

一方特殊局面での得点数はかなり少なくなっており、すみだ戦でのパワープレーでの1得点のみとなっており、逆にパワープレー返しで2失点となっています。

パワープレー返しでの2失点も比較的少ない方ですが、パワープレーでの1得点は少し物足りない印象です。一つの原因としては、パワープレーでプレーする加藤翼選手、加藤未渚実選手の出場時間がかなり短くなっており、なかなか試合に馴染めていない中でのプレーになっていることが可能性として挙げられます。失点しないことを最優先に戦う中で攻撃に魅力を持つ両選手の出場時間が限られているのだと予想していますが、2人の出場時間が伸びてくればパワープレーで得点を奪う回数は増加するかもしれないと思っています。

失点傾向

次に失点です。合計22失点のうち、定位置攻撃が14点、セットプレーが4点、トランジションが2点、特殊局面が2点となっています。

大阪の失点の特徴としては、定位置攻撃での失点が多いこと、その他の3局面のセットプレー、トランジション、特殊局面での失点が少ないことです。前述の通り、特殊局面での失点はパワープレー返しなので、パワープレーでの失点はありません。

このデータを見る限りでは、再現性の高い組織的な守備はかなり高く評価できるものだと思います。一方で定位置攻撃での失点がかなり多くなっており、全失点数の60%を超える数字となっています。定位置攻撃での失点数は北海道と並んでリーグ最多となっており、失点数を減らしたい大阪としては改善したいポイントであると考えます。

定位置攻撃での失点傾向としては、サイドでの1対1においてカバーリングを回避されるシーンが目立ちます。Alaでの1対1に対してFixoの選手がカバーリングに出ることによって中央は一時的に数的不利になりますが、そこをうまく使われてしまっています。ボールホルダーのマークとカバーするFixo、残りの2人がコンパクトに守り、相手よりもボールを先に触ることが重要です。

ただし、全体の失点数を考慮したときには定位置攻撃の失点が多いことはそこまで気にする必要はないかもしれません。このままの守備力を維持しつつ、どのように得点を挙げるかを考える方が得策という考え方もあります。中断期間で永井監督がどのようなトレーニングを講じてきたか、楽しみにみたいと思います。

また、定位置攻撃以外のセットプレー、トランジション、特殊局面についてはリーグ内でも非常に失点が少ないことが大阪の大きな強みです。セットプレーが4点でリーグ2位、トランジションが2点でリーグ1位、特殊局面が2点でリーグ1位となっています。

この点が大阪の強みであり、素晴らしい部分だと思います。守備にはチームとして規律を持ってプレーできていることがわかり、かなりこの戦い方がチーム内で浸透していると言えます。

また、ゴレイロの樋口選手の活躍は目覚ましいものがあります。昨シーズン途中にサテライトから昇格し、そのまま今シーズンは開幕からゴールを守り続けています。何度もビッグセーブでチームを救い、間違いなくリーグ最少失点の立役者となっています。後半戦も大阪が上位に食い込むためには樋口選手の活躍は必須ですので期待したいと思います。

後半戦の展望

11節の前半戦終了時点でシュライカー大阪の順位は5位で、12節終了時点では4位となっています。苦しんだ昨シーズンから変わり、名古屋をAwayで倒すなどもあって上位に食い込んでいます。首位名古屋との勝点差が12節終了時点で8ということもあり、優勝はなかなか厳しい状況であるかもしれませんが、現実的な目標としてはまずは上位リーグ進出、そして少しでも順位を上げることでしょう。

そのためにまず1つ目のポイントは安定した守備を維持できるかということです。これまでと同様、1試合平均2失点以下に抑えることで勝点を重ねることができ、それ以上になってくると勝点を落としてしまうことが懸念されます。

2つ目はパワープレーでの攻撃です。失点が少ない大阪ですが、得点も少ない状況です。リードされる展開になることも当然考えられますので、終盤にパワープレーで勝点を少しでも拾っていくことが重要でしょう。

3つ目は加藤翼選手、加藤未渚実選手の出場時間増加です。攻撃力に魅力のある2選手が、守備を最重要視するチーム事情からか出場時間を減らしています。この2選手が守備でも永井監督の信頼を勝ち取り、出場時間を伸ばすことができれば得点の増加も見込めます。悔しい前半戦を過ごした2選手の後半戦の爆発に期待したいと思います。

安定した守備 1試合2失点以下の失点数
パワープレーでの得点増加
加藤翼選手、加藤未渚実選手の出場時間増加
今回はシュライカー大阪のFリーグ2023-2024Div.1前半戦の傾向を分析しました。また次回のチームの分析もお楽しみに!

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