みなさんこんにちは。
Fリーグ2023-2024Div.1の前半戦のチーム分析を行っています。これまでの記事は以下からご覧ください!
第9回はしながわシティです。ぜひご覧ください!
しながわシティの戦績
しながわシティは、4勝1分6敗の勝点13の8位で前半戦を折り返しています。以下が11試合の戦績です。
節 | 相手 | Home/Away | スコア |
1 | 名古屋オーシャンズ | AWAY | 2⚫︎3 |
2 | シュライカー大阪 | AWAY | 1⚫︎2 |
3 | エスポラーダ北海道 | AWAY | 7○2 |
4 | 立川アスレティックFC | AWAY | 2⚫︎7 |
5 | Y.S.C.C.横浜 | HOME | 1⚫︎4 |
6 | バサジィ大分 | AWAY | 2△2 |
7 | ボルクバレット北九州 | HOME | 0⚫︎1 |
8 | ペスカドーラ町田 | AWAY | 1⚫︎3 |
9 | フウガドールすみだ | HOME | 4○3 |
10 | 湘南ベルマーレ | AWAY | 3○2 |
11 | バルドラール浦安 | HOME | 4○2 |
F2リーグを3年連続優勝し、悲願のF1での戦いとなったしながわですが、以外な苦戦のように思います。今シーズン初め、思ったほどの補強ではありませんでしたが、立川アスレティックFCから黒本選手、Y.S.C.C.横浜から笠選手といった実力者やポテンシャルのある若い選手を補強し、上位には食い込むのではないかと予想していました。
しかし、序盤でなかなか勝点を積み重ねることができず、第9節〜第11節は3連勝も、第12節〜第14節は3連敗と、なかなか波に乗ることができていませんが、大事な第15節すみだとの直接対決で勝利し、残留に向けて大きな勝点3を獲得し、連敗を止めています。ただし、最下位北海道と11位北九州は調子を上げてきていますので、まだまだ勝点を重ねていきたいところだと思います。
それでは具体的な得失点の傾向について分析したいと思います。
しながわシティの得失点傾向
しながわは11試合で得点27でリーグ6位、失点31でリーグ8位となっています。
それでは具体的な得失点の傾向について分析したいと思います。
得点傾向
まずは得点です。前半戦11試合では、合計27得点のうち、定位置攻撃が8点、セットプレーが6点、トランジションが5点、特殊局面が8点となっています。
しながわの特徴としては、4局面がバランスよく得点を挙げています。しながわとしては、F2で常にボールを保持する試合展開が多かったこともあり、それと比較すると今シーズンはなかなか定位置攻撃で思うような攻撃ができていないのかもしれません。定位置攻撃は8得点でリーグ6位ですが、しながわとしては少ないのではないでしょうか。
昨シーズンは3-1セットと4-0セットを併用し、3-1セットではPivoのチアゴ選手が圧倒的な存在感を見せていました。今シーズンはそのチアゴ選手が退団した影響はかなり大きいと思われます。
また、セットプレーでの得点は5チームがリーグ6位タイで並ぶ6点となっています。
F2時代は白方選手や瀧澤選手、佐藤選手がアウトサイドから強烈なシュートを打つシーンも多く見られ、セットプレーはしながわの武器だったように思いますが、F1はGKのレベルが上がったこともあってなかなかセットプレーで得点を挙げることができていないのかもしれません。
また、個人得点については以下のようになっています。
笠選手がトップの6得点となっています。昨シーズン13試合で16得点を挙げたチアゴ選手ほどではないかもしれませんが、良い補強だったことは間違いありません。やはり昨シーズン11得点の瀧澤選手、9得点の白方選手の得点が少ないことが気になるところです。良いシュートを打てる選手はいますし、攻撃力爆発だったF2時代と比べると少し物足りなさを感じます。残留に向けては得点力の向上が必要になるのではないでしょうか。
失点傾向
次に失点です。前半戦11試合では、合計27失点のうち、定位置攻撃が6点、セットプレーが6点、トランジションが7点、特殊局面が8点となっています。
しながわの特徴としては、特殊局面での失点が多いということです。
その中でも相手GKが持ち上がって攻撃に参加するGK活用での失点が6失点となっています。パワープレーでの失点はそこまで多くありませんから、急に数的有利を作られた際になかなか対応ができていないということが考えられます。
第7節から黒本選手が復帰しましたが、第8節から第14節までの7試合で20失点(PP返し1点含む)となっています。感覚的な部分にはなりますが、黒本選手個人ではこの失点数は少し多いのではないかと思います。黒本選手が昨シーズン所属した立川は、昨シーズン22試合で41失点です。もちろんチームが違うので同一には考えられませんが、日本代表での活躍等を見るともう少し失点が減ってくればと考えているのではないでしょうか。とは言え、シーズン序盤は試合に出場しておりませんでしたので、これから黒本選手のコンディションが上がってくれば、ビッグセーブ連発でしながわの救世主になる黒本選手を見ることができるかもしれません。
後半戦の展望
11節終了時点でしながわシティの順位は8位で、第14節終了時点では10位となっています。F2であれだけの攻撃力を発揮して優勝してきたしながわがここまで苦しむとは正直想定外でした。ここからはまず残留を目指すことを最優先とし、理想はレギュラーシーズンで上位リーグ進出、最低でも最下位と勝点差をできるだけ広げてレギュラーシーズンを終えたいということになるでしょう。
重要なのは直接対決だと思います。昨日の第15節ですみだに勝利し、すみだを抜いて9位に順位を上げました。もし敗れていたらすみだとの勝点差が6に広がっていたため、この勝利は非常に大きいものだと言えます。また、第16節は最下位北海道との試合になります。こちらも勝利をすることができれば勝点差がかなり広がることになりますので、2試合連続で非常に重要な試合が続きます。
また、定位置攻撃とセットプレーでの得点増加も重要です。しながわの武器だった両局面でなかなか思った以上の得点を挙げられていないと思います。チアゴ選手が退団した影響は大きいかもしれませんが、チームとしてF1での強度に慣れてきていると思いますので、後半戦はその部分に注目したいと思います。
最後に、黒本選手のコンディション向上がチームにとって非常に重要な要素だと思います。足元の技術を活かして攻撃にも参加でき、さらにビッグセーブでピンチを救うことができる選手ですが、シーズン序盤を欠場した影響か、なかなかコンディションが上がってきていないようにも思います。それでも、日本代表の試合ではブラジルを相手にビッグセーブを連発し、調子を取り戻してきていると言えますので、今後は失点の減少も期待できるかと思います。
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