みなさんこんにちは。
Fリーグチームの2022-2023シーズンの分析、2023-2024シーズンの展望について解説しています。これまでの記事は以下のリンクからご覧ください。
今回はペスカドーラ町田です。中断前8試合の解説記事は以下のリンクから併せてご覧ください!
2022-2023シーズンペスカドーラ町田の結果
2022-2023シーズン、ペスカドーラ町田は4位で終了しました。
12勝3分7敗の勝点39、得点50、失点52という結果でした。得点数はリーグ10位であり、失点数はリーグ6位です。最終順位が4位にも関わらず、得点失点ともに4位より下の成績になっています。しかも得点はリーグ10位と、かなり少ない数字になっています。
それでも4位という結果になったのは、ロースコアのゲームを勝ち切る勝負強さを持ち合わせていたからであると考えます。
節 | 相手 | スコア | 点差 |
3 | すみだ | 4○3 | 1 |
5 | 大分 | 2○1 | 1 |
6 | 横浜 | 4○3 | 1 |
7 | 北九州 | 3○2 | 1 |
8 | 大阪 | 2○1 | 1 |
11 | 長野 | 2○1 | 1 |
12 | 北海道 | 4○2 | 2 |
13 | 浦安 | 3○1 | 2 |
15 | 湘南 | 2○1 | 1 |
17 | 横浜 | 4○2 | 2 |
19 | 大阪 | 3○2 | 1 |
22 | 長野 | 1○0 | 1 |
12勝のうち、全てが1点差または2点差で、9試合が1点差の試合を勝ち切っています。さらに1試合の最大得点は4得点で、狙い通りのロースコアの試合をコントロールできたのではないでしょうか。
失点についても、開幕戦の北海道戦では7失点してしまいましたが、ジオヴァンニ選手の加入もあって2節以降は1試合の最大失点は4点となっています。得点力は少し物足りない状況ですが、守備の安定し、さらに勝負強さも光っています。
ペスカドーラ町田の得点
それではペスカドーラ町田の得点について解説したいと思います。
シーズンを通して、50得点中定位置攻撃が19点、セットプレーが8点、トランジションが13点、特殊局面が10点となっています。
今シーズンの町田は得点数が少なかったということもあり、他チームと比較すると得点数は少なくなっている結果です。ただし、定位置攻撃に関してはリーグ3位の成績です。
定位置攻撃での得点は荒川選手が5得点と多くなっています。Pivoでの強さを活かして攻撃の起点となり、定位置攻撃での得点を重ねる結果となりました。シーズン途中で同じPivoの毛利選手が移籍となってしまいましたが、その穴をしっかりと埋める活躍だったのではないでしょうか。
また、チーム得点王の山中選手の成長も大きな武器になっていると思われます。得点自体はトランジションが多いですが、定位置攻撃に関しても1対1で仕掛けるシーンも多く、攻撃の中心となっています。
ただし、ヴィニシウス選手の得点が少ないのが気になるところです。Fixoの役割をしている場面もあるため、なかなかゴール近くでプレーできていないのかもしれませんが、セットプレーでの得点をもう少し増やしたいところでしょうか。
中断前8試合とシーズン22試合の比較です。
前述の通り、定位置攻撃での得点が大きく増加しています。一方で中断明けはセットプレーでの得点が2点と、非常に寂しい結果になっています。今シーズンより上の順位を目指す中で、セットプレーでの得点増加がポイントではないでしょうか。
ペスカドーラ町田の失点
次は失点についてです。シーズンを通じて、定位置攻撃が12点、セットプレーが11点、トランジションが19点、特殊局面が10点の合計52点となっています。
ここで注目したいのは、それぞれの局面における得失点の比較です。
局面 | 得点 | 失点 |
定位置攻撃 | 19 | 12 |
セットプレー | 8 | 11 |
トランジション | 13 | 19 |
特殊局面 | 10 | 10 |
相手の定位置攻撃時の失点は得点に比べて少なく、逆にトランジションでは得点よりも失点が多苦なっています。つまり、町田は定位置攻撃が得意でトランジションが苦手ということが見えてきます。つまり、今後の町田としては、いかに自分たちがボールを持って試合を進めることができるか、そしてカウンターを受けずに撃を終わらせることができるか、ということが重要になってくると思います。
中断前8試合とシーズン22試合の比較です。
失点では、定位置攻撃での失点が中断明けから増加していることがわかります。逆に特殊局面での失点が少なくなりました。毛利選手や原田選手の移籍もあり、自分たちがボールを持つ時間が短くなってしまった可能性が考えられます。また、ジオヴァンニ選手の加入により、特殊局面でゴールに近い位置で撃たれるシュートに対して対応ができるようになった可能性があり得ると思います。
実際にパワープレーでの失点は中断明けは2点と、少なくなっています。中断明けは2連敗となったものの、その後7試合負けなしの状態が続いていたため、パワープレーを受ける機会がなかったわけではありません。パワープレーでの失点が少なくなっているということは、守備が安定しているという一つの根拠と言えるでしょう。
入退団情報
今シーズンのペスカドーラ町田の入退団情報ですが、シーズン終了後からは金山選手が引退された以外は退団選手はいません。加入選手は白山に特別指定選手として加入していた城西大学の磯貝選手の1名です。つまり、ほぼ昨シーズンと同じメンバーで今シーズンもスタートすることになります。
昨シーズン上位にいたチームはほとんど主力選手の流出があり、チームを新たに作る必要があります。町田は選手がほとんど変わりませんので、上位進出のためには開幕時のスタートダッシュでうまく勝点を重ねられるかが今シーズンのポイントであると言えるでしょう。
オーシャンカップでは、2回戦でボアルース長野に敗戦する結果になり、思うような結果にならなかったのではないかと思います。ジオヴァンに選手は欠場していたため、開幕に間に合うかは不明ですが、チーム全体でこの1週間でマインドセットできたかということも重要です。
2023-2024シーズン展望
ペスカドーラ町田は2022-2023シーズンは硬いロースコアを勝ち切る戦いを続け、得失点差はマイナスであるものの4位という結果になりました。選手がほぼ同じということもあり、基本的には同じような戦い方を狙っていくものと思われます。
個人的に今シーズン期待したいのは、ヴィニシウス選手の得点です。昨シーズンは6得点でしたが、昨々シーズンは12点と、半減しています。年齢的なところもあり、コンディションの調整が難しくなってくるかもしれませんが、ヴィニシウス選手の得点、特にセットプレーでの得点が増やしたところだと思います。
また、町田は若手選手が多く在籍しています。先日のオーシャンカップでも、19歳の中村選手、22歳の阿部選手がゴールを決め、また昨シーズンから主力の山中選手や髙橋選手、倉科選手がいます。若い選手が多くの出場時間を得て成長していくことで、チームにとっても伸び代はすごく大きいのではないでしょうか。
また、今シーズンの町田を考えると、定位置攻撃を重視するのではないかと考えています。攻撃の時間を増やすことで得点を増やしたいこと、また攻撃の終わり方を設計することでトランジションでの失点を減らすことを狙うのではないでしょうか。
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