#58 パワープレー攻撃概要

パワープレー

みなさんこんにちは。
前回までパワープレー守備について解説してきました。今回からはパワープレー攻撃について解説していきたいと思います。

初回はパワープレー攻撃の概要、実施するタイミング、狙い等についてです!ぜひご覧ください!

パワープレーとは

まず最初に、パワープレーの説明をします。パワープレーとは、GKまたはGKのシャツを着たFPが相手コートまで上がってプレーする戦術のことです。


つまり、自分たちのゴールを空けた状態でFPが5人の状態でプレーすることです。奪われたら失点する可能性が非常に大きいですが、数的有利でボールを保持できるため、得点を取ることができる可能性も高い、ハイリスクハイリターンな戦術と言えます。

パワープレーのタイミング

そんなハイリスクハイリターンなパワープレーをいつするかと言うことですが、いろんな考え方があります。それぞれ具体例について解説します。

終盤のビハインド時

まず最も多いタイミングが、試合終盤でビハインドの状態のときです。勝利を目指すために、失点を覚悟して得点を奪いに行くことになります。カテゴリが上がるほど、試合終盤では必ずと言ってよいほどどちらかのチームがパワープレーを行います。引き分け時には両チームが行う試合もあります。

相手の対応を確認したいとき

終盤のパワープレーを想定し、それより少し前にパワープレーを一度行う場合があります。その目的は、相手の守備の方法を確認することが挙げられます。1プレーや2プレーでパワープレーは終了し、終盤のパワープレーに備えることもあります。

ボールを保持したいとき

次はボールを保持したいときです。パワープレーは数的有利な状態になりますので、ボールを保持できる展開が増えます。ボールをテンポよく回して保持しながら、チャンスがあればシュートまでいくような方法になると思います。
具体的な状況としては、相手にボールを持たれる展開が続いているときに相手のリズムを崩したいときやなどがあります。

時間を進めたいとき

次は時間を進めたいときです。これはシュートまで行くことは目的としておらず、相手ゴールから遠い位置でボールを回し、時間を進めるような方法です。これは特に前半でも行われることが多くあります。フィジカルで上回る相手に対して短いプレー時間で勝負したい場合や、5ファウルが溜まっていて前半を終わらせたいとき等に使われます。

実際のゲームとしては、F1F2入替戦でボアルース長野がしながわシティに対して前半からパワープレーを仕掛けました。他の意図もあったと思いますが、攻撃力があるしながわに対して時間を進めたいという意図もあったと思います。また、全日本フットサル選手権の準々決勝、バルドラール浦安はフウガドールすみだに対して前半の終盤にパワープレーを活用しました。これは浦安が5ファウルが溜まっている状態であり、結果的にシュートを1本も打たずに前半を終わらせることができました。

パワープレー攻撃の狙い

改めてパワープレーは、GKまたはGKのシャツを着たFPが相手コートまで上がってプレーする戦術のことで、ゴールを空けた状態でFPが5人の状態でプレーすることです。

ゴールを奪いに行く場合と、時間を進める場合の2つに分けて狙いを解説したいと思います。

ゴールを奪いに行く場合の狙い

まずはゴールを奪いに行く場合の狙いについてです。パワープレーを受けるチームは、基本的には守備ラインを下げてコンパクトに守ることが多くなります。コンパクトに守る相手に対してどのようにゴールを奪うことができるかを解説します。

ゴールを奪いに行く場合のパワープレーの攻撃で最終的に狙いたい場所は、「相手FP4人の間」です。

最終的には、このこの4人の間であるゴール前4m~10mのエリアでシュートを打てるような設計ができることが理想です。

そのために、「相手守備ラインの外側」と「両サイドの角」を効果的に使うことが必要になります。

相手は中央を閉めて外に誘導しようとするため、外や角を効果的に使いながら最終的に中央のスペースでシュートを打つことができるようにしたいところです。

つまり、パワープレー攻撃では、「相手FP4人の間」の中央のスペースでシュートを打つために、「相手守備ラインの外側」と「両サイドの角」を利用しましょう。

時間を使う場合の狙い

次に、時間を使うパワープレーを行う場合の狙いです。ポイントとしては、「ピッチを広く使うこと」です。理想としては、相手ゴールから25m~30m程度の自陣側でボールを持つことが良いと思います。

さらにはプレスをかけられた場合にはGKがすぐに戻ることができるように、最後尾に位置しながら、バックパスのファウルを取られないように相手陣地にいることが望ましいです。
相手がプレスをかけてこない場合はそのまま時間を進め、プレスをかけてくるようであれば、相手コートの角にロングボールを出し、GKは交代しましょう。そうすることである程度の時間を稼ぐことは可能でしょう。

まとめ

今回からはパワープレー攻撃の概要について、いつパワープレーを活用するか、そのパワープレーの狙いについて解説しました。

基本的にはビハインドのときの後半終盤に実施されることがほとんどですが、稀に他の場合でもパワープレーを行うことがあります。ルール上は問題ないことなので、戦術的にメリットが多い場合は採用する価値はあると思います。ただし、ゴールを空けていることは間違いないことなので、どのように失点をしないかを考える必要はあります。

ゴールを奪いに行く場合には、自分たちや相手の配置に関わらず、相手FP4人の間でシュートを打つために、「相手守備ラインの外側」と「両サイドの角」をどのように活用するかが重要になります。

時間を使いたい場合は、ビッチを広く使う中で相手がプレスをかけてきたときにはGKは交代し、ロングボールで角を使うことでリスクを抑えながら時間を使うことができます。

今回はパワープレーの概要についてで、基本的な大枠の考え方についてでした。次回はもう少し具体的な話で、個人の選手の役割等について解説したいと思います。

今回は以上になります。ありがとうございました!!

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