#20　フットサル4-0システム概要

みなさんこんにちは。

前回、前々回はフットサル攻撃のシステムのうち、3-1システムについて解説しました。

今回は、4-0システムについて解説したいと思います。

4-0システムとは

4-0システムとは、4人のFPほぼ一列に並び、短い深さの中に4人全員を配置するシステムです。4人が近い距離でプレーをすることで、相手守備者4人も近い距離でプレーすることになります。そうなれば背後には大きなスペースが生まれ、そのスペースを攻略していくシステムになります。

また、相手が背後のスペースを埋めてくるような状況であれば、最後尾は4対3となり、理論上は1人は必ずフリーになります。フリーな選手の前のスペースを活用し、ゴールに迫ることもあります。

4-0システムのスペースの使い方

4-0システムにおいて、スペースの使い方は前述の通り2種類あります。背後のスペースを直接活用する場合と、最後尾のスペースを活用し、スピードアップする場合です。それぞれ説明していきます。

背後のスペースを直接活用する場合

まずは、背後のスペースを直接活用する場合についてです。

この場合には、攻撃側FP4人が最後 尾にほぼ一列に配置しているのに対し、相手も同様に近い距離で守備をし、背後に大きなスペースが生まれている状態に活用します。

このときは相手の距離が近く、プレッシャーを感じることもあるとは思いますが、背後のスペースをうまくつくことができれば大きなチャンスにつながります。積極的に背後へのランニングが必要になります。

背後のスペースを活用する事例1

一つ目のパターンは、中央からサイドへパスを出した選手がパスを出した直後に背後を狙うパ ターンです。パスを出すときに相手をできるだけひきつけることができれば、背後を狙いやすくなります。ディアゴナルやジャゴナウと呼ばれるアクションです。

背後のスペースを活用する事例2

二つ目のパターンは、サイドの選手が背後へのランニングを行うパターンです。ワンツーもそのうちの一つのアクションになります。ワンツーの他にも、逆サイドからのロングボールで抜け出すこともあります。

背後のスペースを活用する事例について挙げましたが、どこからでも背後のスペースは狙えるということです。ボールにプレッシャーがかかっておらず、パスを出せる状態であれば、スペースを見つけて積極的に背後を狙っていく必要があります。

最後尾のスペースを活用する場合

次に、最後尾のスペースを活用する場合です。4-0システムの最大の狙いは背後のスペースですから、その対抗として相手守備者が背後のスペースを埋めてきている場合に狙う方法です。

相手が背後のスペースを埋めているということは、最前線には守備者が多くても3人しかいません。攻撃側は4人いますので、数的有利な状態でボールを保持することができます。フリーな選手が必ず1人は存在し、その選手の前にはスペースがあると思われますので、そのスペースを活用する方法です。

なお、スペースを活用しただけでは得点は奪えません、スペースを奪った瞬間にスピードアップする必要があります。スピードアップをすれば、最後尾に残ってスペースを埋めていた選手が前に出て対応しなければなりませんので、そうすれば背後にスペースが生まれてきます。そのスペースに残り3人が飛び出していき、ゴールを狙いましょう。

4-0システムの最後尾のスペースを狙う場面でも、最終的には背後のスペースを奪う必要があります。こちらも、背後のスペースへのランニングが必須ということは頭に入れておいてください。

最後尾のスペースを活用する事例1

一つ目のパターンは、ライン間を活用するパターンです。相手が最後尾に1人を残し、ゾーンディ フェンスでプレスをかけてきているときなどに使えます。

パスを出した選手が相手守備1列目の間を斜めにゆっ くり抜けていき、相手守備者1列目の間で止まり、そこでパスを受けます。中央で前を向いてパスを 受けることができれば、両サイドの選手がスピードを上げてあがっていきましょう。

最後尾のスペースを活用する事例2

二つ目のパターンは、サイドでフリーな選手を活用するパターンです。相手が最後尾に1人を残し ながら、ある程度マンツーマンで対応してくる場合に使えます。事例1と同様、サイドからパスを出 した選手が斜めにゆっくり抜けていき、その動きに相手がついてきた場合にどちらかのサイドがフリーになることが考えられます。そのサイドを活用し、スピードアップして最終的には背後のスペー スを攻略しましょう。

4-0システムまとめ

それでは、4-0システムのまとめです。
4-0システムでは、背後のスペースまたは最前列のスペースを狙います。相手守備者が背後のスペースを埋めている場合は一旦最前列のスペースを活用し、その後に背後のスペースを狙うこと になります。
4-0システムでは、相手がどのように守備をしているのか、背後のスペースは空いているのかという ことを確認し、瞬時に判断する必要があります。初期配置の段階で背後のスペースがない場合でもパスを回している段階で最前線に守備者4人が来る場合もあると考えられますし、その逆もあり得ます。
また、3-1システムと同様、背後のスペースへのランニングが必須です。最終的には背後のスペースを狙うことが必要になるので、最後尾のスペースを活用する場合は特に最後尾でパスを回すことが増える傾向にあります。積極的に背後を狙っていくことが必要になります。

4-0システムで重要なことは