みなさんこんにちは。
開幕戦でしながわシティに敗れたものの、バサジィ大分に終了間際に勝ち越し、1勝1敗とした名古屋オーシャンズ。第3節は今シーズンF1に昇格したヴォスクオーレ仙台と対戦しました。
仙台は昨シーズンからメンバーの大きな変動はなく、昨シーズンからの積み上げでF1でどれだけ戦えるかがポイントでしょう。今シーズンは開幕2連敗となっていますが、相手がともに2連勝となった上位が予想される浦安と立川でしたので、その修正点を王者名古屋にどれだけ出せるかという試合だったと思います。
そんな仙台との対戦に関して、名古屋オーシャンズの分析をしていきたいと思います。ぜひご覧ください!
これまでの名古屋オーシャンズの分析記事も併せてご覧ください!


第3節 名古屋vs仙台 メンバー
まずは名古屋、仙台の両チームのメンバーを確認します。
名古屋オーシャンズメンバー
No | Pos | Start | Name |
1 | GK | ◯ | 篠田 龍馬 |
4 | FP | 水谷 颯真 | |
6 | FP | 宮川 泰生 | |
7 | FP | 安藤 良平 | |
8 | FP | アンドレシート | |
10 | FP | ◯ | ファビーニョ |
11 | FP | ◯ | 清水 和也 |
12 | GK | 田淵 広史 | |
15 | FP | ◯ | 吉川 智貴(C) |
18 | FP | 金澤 空 | |
20 | FP | 伊集 龍二 | |
21 | FP | 鬼塚 祥慶 | |
55 | FP | ◯ | 甲斐 稜人 |
77 | FP | ジャコ |
ヴォスクオーレ仙台メンバー
No | Pos | Start | Name |
6 | FP | ◯ | 渡邊 一城 |
7 | FP | ◯ | 小野寺 那央 |
9 | FP | 平澤 凌(C) | |
10 | FP | ◯ | 今井 翔 |
11 | FP | 井上 卓 | |
18 | FP | 本間 海音 | |
28 | GK | ◯ | 税田 拓基 |
31 | FP | 山野 瞭 | |
77 | FP | 橋本 裕貴 | |
88 | GK | ◯ | 山本 佳輝 |
89 | FP | 丸山 将輝 | |
99 | FP | 森村 孝志 |
名古屋は前節の大分戦からアンドレシート選手、清水選手が復帰、尾筋選手がメンバーから外れています。仙台はAwayの影響か、登録が12名で前節の立川戦から柴田選手、佐竹選手がメンバーから外れています。
仙台の守備への対抗
この仙台戦では、相手の守備に対して名古屋が効果的にプレス回避、フィニッシュができていたように思います。仙台はゾーンディフェンスで、1列目の選手が積極的に守備ラインを維持する守備をしていました。
それに対して名古屋は「ライン間」と「背後のスペース」を有効的に活用し、攻撃をしていました。
ライン間の活用
まずはライン間ですが、特に活用していたのが4-0のボール回しから逆サイドの選手がライン間に侵入するケースです。
Fixoが軸を作り3オンラインを形成した際に、仙台の守備はマーク交換を行います。
3オンラインの真ん中の選手は、そのまま中央に侵入し、逆サイドからのパスを受けることによって、仙台は最も距離が遠い相手最後尾の選手が対応しなければならなくなり、名古屋の選手に中央でフリーでパスを受けられ、ドリブルで中央を運ばれるシーンがありました。
このライン間の選手に対しては、1列目のPivoの選手が背後からプレッシャーをかけることが重要にはなりますが、名古屋のパス回しが正確で速く、なかなかその部分を捕まえきれなかったということがあると思われます。
背後のスペースの活用
次は背後のスペースの活用についてです。仙台がゾーンで守ることに対し、そのマーク交換のずれを使って背後のスペースを狙います。
仙台が名古屋にライン間を活用されないように最後尾の選手がライン間の選手に強くプレスに行くと、マーク交換のズレを活用して背後のスペースを狙うことができていました。
このように、ライン間と背後を状況に応じて使い分けれられていたことが今回の大勝の要因の一つであると思います。
清水和也選手の復帰
名古屋にとって、やはり清水和也選手の復帰は非常に大きいものだったと考えます。4-0でボールを保持するスタイルで常に最前線でプレーするわけではありませんが、非常に相手にとって脅威になっていたように思います。
やはりこれまでの2試合、強烈なフィニッシャーがいなかったことが苦戦の原因だったと思いますが、その点でフィニッシュ局面での破壊力が増したと考えます。
実際に、この試合の選手別シュート数は以下の通りです。
この試合の最多シュート数は清水選手と甲斐選手の4本です。また、清水選手は前半の時点で大量リードしていたということもあり、後半は出番なしとなっているため、前半だけでチーム最多のシュート数を放っています。
また、清水選手がいることによって、甲斐選手が良い状態で仕掛けられる傾向があったように感じました。この2節、フィニッシャーを担った甲斐選手ですが、マークが厳しくなることもあったように思います。清水選手が起点を作った中であればより良い状態でプレーできるような印象を受けました。後半に出番がなかったということは清水選手のコンディションは万全ではないと考えられますので、よりベストなコンディションになった際にはより脅威な攻撃を見られるのではないでしょうか。
後半の名古屋オーシャンズ
この試合、前半で8-2で名古屋が大量リードとなり、前半で勝負が決まる展開になりました。その中で、先ほど述べたように後半は今節復帰した清水和也選手を起用せず、これまで出場機会が少なかった選手も比較的長い時間起用していました。
印象としては、ボールをうまく保持しながら試合を進めているような印象を受けました。その点についてはシュート数やセットプレー数で確認できます。
名古屋の後半のシュート数は明らかに減少しています。しかし、後半のスコアは4-0で、ボールをしっかり保持して無理はせず、その中で決定機は逃さないような戦いができていたのではないでしょうか。定位置攻撃で相手の守備を崩し切るようなことをイメージしていたように思います。最終的にはパワープレーによって相手の攻撃を受けることになりましたが、それまではボールをしっかり保持して時計を進めていました。
セットプレーの数については、前半と後半で数が大きく異なります。ここからも、後半についてはフィニッシュに向かう回数が少なかったことがわかります。FリーグTVでの時計に不具合があったことでボール支配率は算出できませんでしたが、パワープレーの時間を除き特段仙台に攻め込まれていたという印象はありませんので、しっかりボール保持はできていたものと考えます。
一方で、定位置攻撃における後半フィニッシュの部分は少し課題とも言えるでしょう。後半の4得点のうち3得点はパワープレー返しによるものです。決定機を作りながらも決められないというシーンがありましたので、また次の試合での改善に期待したいと思います。
名古屋はここ近年は下部組織からの昇格選手を育てていきたいという意図は見えます。伊集選手や仙台戦はベンチ外だった尾筋選手は現状は出場機会は限られていますが、これからも起用する機会を作っていけることが理想的な展開になってくると思われます。
今後の名古屋の戦い
苦しんだ開幕からの2試合から一転、この試合は名古屋が力を見せつけ、大差で勝利する展開になりました。言及したように強烈な個を持ち、フィニッシュの部分で力を発揮できる清水選手の復帰は名古屋にとっては非常に大きいものになりました。
攻撃についてはライン間と背後のスペースをうまく活用でき、相手の守備に合わせて効果的に狙いを見極められていました。この試合から、名古屋を相手にマークの隙を作ってしまうと、その隙を活用されてしまいます。重要なことは、「ボールホルダーへのプレス」、「マークを確実に捕まえておくこと」だと考えます。その点では、マンツーマンのハイプレスが効果的になるのではないでしょうか。ただし、フィジカルコンディションが落ち始める後半の中盤以降、どれだけ耐えられるかも重要になります。
名古屋オーシャンズの第4節は、シュライカー大阪と対戦します。これまで3連敗とかなり苦しむ大阪、名古屋はこの試合でさらに勢いをつけ、さらに清水選手のコンディションもまた改善されたことが想定されます。大阪はハーフのゾーンでの守備を行う場合もあり、ボールホルダーにプレスがかからない状態が続くことがあります。その中で名古屋がまた圧倒するか、それとも大阪が耐えるのか、注目したいポイントであると言えます。
それでは今回は以上になります。ありがとうございました!
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