みなさんこんにちは。
現在、第28回全日本フットサル選手権大会が開催されており、ベスト8が出揃いました。
個々の試合ではFクラブが地域代表クラブに敗れたり、F1クラブがF2クラブに敗れたりする波乱は起きてはいますが、ベスト8にはF1の1位~8位のクラブが全て残り、大会全体を通して順当な結果だと言えます。
本日から準々決勝から決勝まで開催されますが、準々決勝4試合の注目ポイントについて解説したいと思います。
第一試合 名古屋オーシャンズvsボルクバレット北九州
まずは第一試合、名古屋オーシャンズ(1位)vsボルクバレット北九州(8位)です。
今シーズンの両者の対戦成績です。
第4節 | 名古屋 | 3-2 | 北九州 |
第15節 | 北九州 | 1-6 | 名古屋 |
今シーズンは2回対戦しており、名古屋の2勝という結果です。
名古屋オーシャンズの今大会成績
1回戦 | vsソルプレーサ(北海道代表) | 5-0 |
2回戦 | vsボアルース長野ヴェルメリオ(北信越代表) | 9-2 |
名古屋は北海道、北信越地域代表相手に危なげない試合運びで準々決勝に進出しています。プレーオフでは立川相手に3連勝と、本気の名古屋の強さは健在です。懸念としては、アルトゥール選手が1、2回戦は不在だったことでしょうか。今シーズン限りでの退団が発表されていますが、準々決勝以降出場できるかが一つのポイントです。
あとは代表勢のコンディションも心配な部分です。アルトゥール選手をはじめ、平田選手や水谷選手、田淵選手の疲労度は少し心配なところです。ハイライトを観る限りは代表選手の出場時間は限られていたのではないかと思われますので、準々決勝以降に照準を合わせていると考えられ、十分期待できると思います。
ボルクバレット北九州の今大会成績
1回戦 | vsデルミリオーレクラウド群馬(関東第3代表) | 6-3 |
2回戦 | vsボアルース長野(F1) | 3-1 |
一方北九州は、対照的に苦しい1、2回戦となりました。1回戦のデルミリオーレクラウド群馬戦では取って取られてを繰り返して延長戦で勝利、2回戦のボアルース長野戦も35分までは同点と苦しい試合を勝ち切って準々決勝に進んでいます。
1、2回戦ではジョー選手の好調さが目立っていたように思います。2試合連続ゴール中であり、Pivoで攻撃の起点になっていました。怪我で出遅れたこともあってか、リーグ戦では思うような結果を出すことが難しかったかもしれませんが、選手権での爆発があるかもしれません!
試合のポイント
この試合のポイントは、北九州がロースコアに持ち込めるかということだと思います。北九州は得意のパワープレーがありますので、終盤に大量リードされていなければ勝機はあります。第15節のように前半で点差が開いてしまうとなかなか難しくなりますので、終盤までできれば同点や1点差で迎えることがゲームプランだと考えます。
そのためには名古屋の攻撃はもちろんですが、名古屋のセットプレーには注意が必要です。1、2回戦ではセットプレーでの得点が非常に多くありました。そこで失点せずに逆にセットプレーとカウンターで得点を奪いたいところです。
第二試合 ペスカドーラ町田vs湘南ベルマーレ
次は第二試合、ペスカドーラ町田(4位)vs湘南ベルマーレ(5位)です。
今シーズンの両者の対戦成績です。
第4節 | 湘南 | 2-2 | 町田 |
第15節 | 町田 | 2-1 | 湘南 |
今シーズンは2回対戦しており、町田の1勝1分という結果です。
ペスカドーラ町田の今大会成績
1回戦 | vsバルドラール浦安セグンド(関東第1代表) | 3-2 |
2回戦 | vsバサジィ大分(F1) | 2-1 |
町田は1、2回戦をともに1点差で勝利して準々決勝に進出してきました。町田は今シーズンの勝利12試合のうち、9試合が1点差の勝利であり、その勝負強さは選手権でも健在です。また、町田は伊藤選手や山中選手などの若い選手が中心のながら、粘り強い守備が魅力で、守護神ジオヴァンに選手のビッグセーブもあって失点が少ないチームですので、今後の試合もロースコアに持ち込みたいところです。
特に山中選手が非常に好調で、なかなか簡単には止められない選手になってきていると思います。今年の町田は数多く得点ができるようなチームではないかもしれませんが、山中選手の得点に絡むプレーには期待したいと思います。
湘南ベルマーレの今大会成績
1回戦 | vsリガーレヴィア葛飾(F2) | 8-4 |
2回戦 | vsアグレミーナ浜松(F2) | 3-1 |
湘南は1、2回戦ともにF2クラブとの対戦で、ともに勝利して準々決勝に駒を進めました。湘南は何といっても得点力が魅力です。今シーズン限りでの退団が決まっており、2試合連続ゴールのロドリゴ選手は絶好調です。長く過ごした日本での最後の大会ということで、気持ちも高まっていることでしょう。またFリーグ得点ランキング2位の堀内選手はまだ今大会は得点がありませんが、準々決勝以降でチームを勝たせる得点を挙げられるかも注目です。
試合のポイント
この試合のポイントは、ロースコアに持ち込みたい町田と大量得点を挙げたい湘南のどちらの思惑通りに進むか。1点差ゲームでの勝利が多い町田、逆に敗戦6試合のうち4試合が1点差の湘南。スタイルが大きく異なる2チームの対戦はどうなるかが注目です!
第三試合 立川アスレティックFCvsY.S.C.C.横浜
次は第三試合、立川アスレティックFC(2位)vsY.S.C.C.横浜(7位)です。
今シーズンの両者の対戦成績です。
第5節 | 立川 | 3-1 | 横浜 |
第16節 | 横浜 | 1-2 | 立川 |
今シーズンは2回対戦しており、立川の2勝という結果です。
立川アスレティックFCの今大会成績
1回戦 | vsリバイバル フットサル佐賀(九州第2代表) | 5-0 |
2回戦 | vsヴォスクオーレ仙台(F2) | 4-1 |
立川は1試合目を危なげなく勝利し、2試合目の仙台戦は先制され、前半のうちに逆転するも終盤までリードを広げられず苦しい試合となりました。それでも仙台戦もとても安定した試合運びだったように思います。得点もセットプレー、カウンター、定位置攻撃、パワープレー返しで4点と、バランスよく得点できており、チーム力の高さが伺えます。守備でしっかりハードワークできる選手が多く、最後のところでも黒本選手がシャットアウトでき、守備が非常に安定しています。
リーグ戦後半は圧倒的な力を見せるも、プレーオフでは名古屋に3連敗で、精神的に立て直しが難しかった2試合だったかもしれませんが、Fリーグでの雪辱を晴らすため、選手権にかける想いは強いでしょう。
Y.S.C.C.横浜の今大会成績
1回戦 | vsセットスター和歌山(関西第2代表) | 4-1 |
2回戦 | vs広島エフ・ドゥ(F2) | 3-1 |
横浜は、2試合ともに1失点で準々決勝に進めています。堤選手や笠選手が特に好調を維持しているようで1、2回戦で違いを見せていました。また、不安材料は菅原選手やリッツィ選手が出場していないことです。菅原選手はベンチ入りも出場無し、リッツィ選手はベンチにも入っていません。Pivoで攻撃の起点となっている菅原選手、ハードワークできるリッツィ選手の両者が準々決勝に出場できるかどうかも横浜にとっては重要です。また、松井選手は先日開幕したJ3の試合に出場しているため、今大会は欠場が濃厚だと考えられます。
また、2回戦は3得点がすべてセットプレーでした。リーグ戦序盤はセットプレーでの得点が少なかった横浜ですが、この1年間を通してセットプレーの精度が高まってきているのだと思われます。
試合のポイント
この試合のポイントとしては、両ゴレイロvs両エースだと思います。立川黒本選手、横浜矢澤選手は両者ともに国内トップクラスのゴレイロで、簡単にゴールを割ることはできないと思います。また、立川金澤選手と横浜堤選手は、両者とも鋭いドリブルとシュートを持つエースとして日本代表にも召集されています。この対決にどちらが勝つかが最大のポイントと言えます。
第四試合 バルドラール浦安vsフウガドールすみだ
最後は第四試合、バルドラール浦安(3位)vsフウガドールすみだ(6位)です。
今シーズンの両者の対戦成績です。
オーシャンカップ | 浦安 | 3-0 | すみだ |
第6節 | 浦安 | 2-2 | すみだ |
第17節 | すみだ | 2-4 | 浦安 |
今シーズンは3回対戦しており、浦安の2勝1分という結果です。
バルドラール浦安の今大会成績
1回戦 | vsラック ザ ドライブ(中国代表) | 8-0 |
2回戦 | vsしながわシティ(F2) | 5-3 |
浦安は2回戦最大のビッグカードの1つであるF2王者のしながわとの対戦でした。立ち上がりで2得点できたこともあり、一度も追いつかれることなく勝利を掴みました。3-1と4-0の併用で攻撃の的を絞らせず、時にはイゴール選手を前に上げて効果的に相手守備ラインを超え、したたかに得点を重ねる展開だったと思います。
フウガドールすみだの今大会成績
1回戦 | vs岐阜FCエゴイスト(東海第2代表) | 9-1 |
2回戦 | vsエスポラーダ北海道(F1) | 3-2 |
すみだは、1回戦を難なく勝ち上がり、2回戦の北海道戦でも最終的には1点差でしたが終盤までは3点のリードがあり、比較的安定した試合運びだったと思います。中でもF1得点王の清水和也選手の破壊力は脅威で、背負わせても前を向かせても、自分でも味方を使ってもゴールに絡むことができる日本No.1のPivoだと言えます。
試合のポイント
注目は両Pivo。得点王のすみだ清水和也選手、4位のガリンシャ選手の得点争いに期待です。またそれを抑える浦安ディドゥダ選手、すみだ星選手との対決が大きな見どころと言えるでしょう。
この試合は、他の3試合に比べて得点が多く生まれるゲームになるのではないかと予想します。お互いが様子を見合って静かな試合になるというよりは、お互いに立ち上がりから主導権を握ろうと積極的なプレーをするのではないでしょうか。最終試合ではありますが、最もハードな試合になるかもしれませんので、最後まで注目したいところです!
まとめ
以上、全日本フットサル選手権大会準々決勝の展望について解説しました。全てF1、また1位から8位までのチームが上がってきており、お互いに戦い方を知る4試合になります。
今シーズンの対戦成績では上位チームが勝ち越す結果になっていますが、一発勝負ではどのような試合になるかはわかりません。
各チーム退団選手や引退選手の発表も徐々にされており、それぞれの想いもぶつかる試合になるでしょう。まずはベスト4に駒を進めるチームはどこになるのか、準々決勝は全試合JFATVで配信されますので、ぜひご覧いただければと思います。
それでは今回は以上になります。ありがとうございました!!
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