みなさんこんにちは。
F1のレギュラーシーズン前半戦が終了し、各チームの得失点を中心に分析を行っています。第3弾は、バサジィ大分です。ぜひご覧ください!
これまでのチーム分析も併せてご覧ください!
バサジィ大分 戦績
まずは前半戦の戦績についてです。
今シーズンの大分は、3勝2分6敗の勝点9、10位で前半戦を終了しています。
節 | 日時 | HOME/AWAY | 相手 | スコア |
1 | 2025/06/01 | HOME | しながわシティ | 0⚫︎4 |
2 | 2025/06/07 | AWAY | 湘南ベルマーレ | 3⚫︎6 |
3 | 2025/06/15 | HOME | Y.S.C.C.横浜 | 4○1 |
4 | 2025/06/21 | AWAY | シュライカー大阪 | 3△3 |
5 | 2025/06/29 | HOME | バルドラール浦安 | 2○0 |
6 | 2025/07/06 | HOME | ボアルース長野 | 3○1 |
7 | 2025/07/12 | AWAY | 立川アスレティックFC | 3⚫︎6 |
8 | 2025/07/22 | HOME | ペスカドーラ町田 | 1⚫︎4 |
9 | 2025/07/27 | AWAY | 名古屋オーシャンズ | 1⚫︎2 |
10 | 2025/08/03 | HOME | ボルクバレット北九州 | 1△1 |
11 | 2025/08/11 | AWAY | フウガドールすみだ | 0⚫︎1 |
大分は非常に波のあるシーズンになっています。開幕2連敗のあと第3節から3勝1分、その後は1分4敗(後半戦の初戦も長野に敗退し6試合勝利なし)と現状苦しい状況です。
昨シーズンからメンバーが大きく入れ替わり、昨シーズンの終盤にけが人などもあって少人数で試合をしていた際のメンバーは陣川選手以外おらず、実質的に新たなスタートを切らざるを得なかった背景があるのでしょう。不安定な状況になっていますが、この中断期間をポジティブに捉え、数少ない完全プロチームとして浮上を期待したいと思います。
それでは、具体的に得点や失点の傾向について分析していきたいと思います。
得点傾向
まずは得点傾向についてです。
大分の得点としては、総得点が21得点でリーグ9位となっています。内訳としては、定位置攻撃が3点、セットプレーが7点、トランジションが6点、特殊局面が5点となっています。
他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ11位タイ(最下位)、セットプレーがリーグ3位、トランジションがリーグ3位タイ、特殊局面がリーグ10位となっています。
大分の得点の特徴としては、セットプレーとトランジションに力を入れていることと考えられます。
選手の入れ替わりが多かったことも考慮してか、連携面の再現性が高いセットプレーとトランジションを最優先に強化していくことが目先の勝点獲得に向けての効率は良く、そのようなチャレンジだったことが想像できます。
セットプレーとトランジションをもう少し踏み込んで分析していきたいと思いますが、まずはセットプレーについてです。セットプレーでの得点内訳は以下の通りです。
コーナーキックが2点、キックインが3点となっていて、コーナーキックがリーグ3位タイ、キックインが2位タイとリーグ内でも良い成績となっています。
他のチームと比べてそこまで多い数字というわけではありませんので明らかにストロングポイントであるとは言い切れませんが、ある程度望んだ傾向になっているのではないでしょうか。
次にトランジションについてです。
トランジションでの6得点のうち、全てが相手の定位置攻撃でボールを奪った後の得点になっています。この部分からも、守備から攻撃の移行の部分には注力してきたことが想像できます。
トランジション得点時の相手からボールを奪った場所についてですが、自陣でボールを奪ってトランジション、ゴールに繋げられていることがわかります。
※ピッチを縦に4分割し、自陣側からゾーン1と定義
大分の狙いとしては、ゴールをしっかり守りながらロングカウンターを得点源としたかったのではないでしょうか。
最後に、これまでのシーズンの得点数と比較してみます。
そこまで大きな変化があるわけではありませんが、合計得点数が若干減少しています。その減少分は特殊局面となっています。
影響しているのはGK活用での得点数の減少でしょう。昨シーズンは少人数で試合をしなければならなかったことも多く、その上でしながわに移籍した上原選手の特徴を活かすことができるため実施したものであり、正GKをバラック選手が務めることになったことによる戦術的な変化だと思われます。
とは言え、総得点がここ数年減少してきていることがわかりますので、どこかで回復していきたいところです。前述の通り、セットプレーとトランジションの得点数が鍵になると思われます。
失点傾向
次に失点傾向についてです。
大分の失点としては、総失点が29得点でリーグ8位となっています。内訳としては、定位置攻撃が8点、セットプレーが8点、トランジションが3点、特殊局面が10点となっています。
他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ7位、セットプレーがリーグ10位、トランジションがリーグ3位、特殊局面がリーグ10位となっています。
大分の失点の特徴としては、トランジションでの失点が少ないことです。リーグ内で3番目に少ない結果となっており、大分のストロングポイントと言えます。
その中でトランジションの3失点は全て定位置攻撃でボールを奪われた際の失点になっています。
全てが定位置攻撃からと言っても、その数字がリーグ内で多いわけではありませんので、大分は攻撃の終わり方を非常に意識された戦い方をしているものと思われます。
その他の特徴としては、セットプレーと特殊局面の失点数が多い傾向にあることです。
まずセットプレーですが、失点内訳は以下の通りとなっています。
コーナーキック、キックイン、フリーキックがほぼ同じ数で失点をしていることがわかります。
コーナーキックとキックインについてはそこまで多いとは言えませんが、フリーキックがリーグ最大になっていることは一つの課題と言えます。
次に特殊局面についてです。
特殊局面の10失点のうち、6失点がパワープレー返しでの失点となっています。
このパワープレー返しでの失点数としてはリーグ最多となっており、パワープレー攻撃が課題になっていると言えます。
パワープレーでの得点は2点になっていますので、パワープレーが機能しているとは言えません。ビハインドの試合も多くありますが、そこ状況でひっくり返せていないことが事実としてはあるため、なかなか勝点を重ねられていないと思います。昨シーズンからメンバーが変わったことも影響は大きいと思いますが、パワープレーは今後改善していきたいところでしょう。
まとめ
それでは前半戦の大分をまとめたいと思います。
得点
大分の得点の最大の傾向はトランジションにあると思います。特に定位置守備からロングカウンターでの得点が多くあり、安定した守備とカウンターを狙う戦い方をしています。
セットプレーでの得点も多くなっています。どのセットプレーが突出して多いということはありませんが、チームとしてセットプレーでの得点を狙う意図が見えます。
パワープレーについてはうまくいっていないように思います。勝利がない状況が続いていますので、勝点を重ねていくためにもパワープレーの改善は重要だと思います。
失点
攻撃でもトランジションはストロングポイントだと紹介しましたが、失点に関してもトランジションでの失点は少なくなっています。この点から見ても、トランジションはチームとして重要視されていることがわかります。
攻撃とは逆に、セットプレーの失点は多い傾向にあります。どのセットプレーが突出して多い訳ではありませんので、全体的な改善が必要です。
総括
数少ないプロクラブである大分、環境面はリーグトップクラスではありますが、今シーズンの前半戦は10位と残留争いとなっています。昨シーズンから選手がかなり入れ替わったことも影響し、全体的にはなかなかうまくいっていないシーズンだと思います。
その中で大分の今シーズンの特徴としてはセットプレーとトランジションです。特にトランジションについては結果がある程度効果が出ていることがわかります。今後の課題としては、特にセットプレーの守備とパワープレーの攻撃の改善が必要だと思います。環境に優れる大分なので、今後の伸び代十分、なかなかうまくいっていない現状ですが、後半戦の回復に期待したいと思います。
今回はバサジィ大分について分析しました。次回もお楽しみに!ありがとうございました!
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