#16 フットサルセットプレー フリーキックの守り方・攻略法

セットプレー

みなさんこんにちは。

前回はフリーキックの壁の作り方、壁の枚数別の攻略法を簡単に説明しました。今回は、もっと詳しく、具体例を交えながらフリーキックの守り方や攻略法を解説したいと思います。

壁の作り方等を詳細に解説している前回の記事をまだご覧になっていない方はそちらから先にご覧ください。

フリーキックの守り方

最初に、フリーキック守り方について考えていきます。前回壁の枚数や作り方について解説しましたので、今回は壁以外の選手の守り方を中心に解説します。

壁が1枚の場合

壁が1枚の場合は、キッカーに対して1人が対応していることになりますので、残りのFPは3対3の同数になります。よって、基本的には数的不利は生まれませんので、初期配置の段階では人につく守り方をすればよいです。

その中で、相手が交差する場合には受け渡しを実施しても構いませんが、最終的に1人が1人をしっかりマークしている状況を作ることが重要です。

GKはキッカーからのシュート対応をしながら、パスが出たらその選手からのシュートに対応できるようなポジショニングをしましょう。


壁が2枚の場合

壁が2枚の場合、壁と逆側で数的不利が起こる可能性があります。よくあるパターンが、壁と逆サイドで3対2になる場合です。この場合は、2人で相手3人を管理しなければなりません。セグンドがいる場合は、基本的にはFPが対応します。セグンド以外に相手が2人壁と反対側にいる場合では、残りの1人が2人を管理する方法になります。

GKはセグンドの対応をしなければならないわけではないので、少し前に出て直接シュートへの対応をしても問題ありません。ただし、パスを出されたときにもシュートに対応できるポジショニングは必要になります。

また、最初は数的同数でも、笛が鳴ってから相手が移動し、数的不利に変わることもあります。ですので、初期配置の段階で数的同数だと思っても、数的不利に変わる可能性がありますので、そのつもりで準備しておく必要があります。

壁が3枚の場合

壁が3枚の場合、2枚の時と同様に数的不利が発生する可能性があります。この時には壁と逆側で3対1になることもあります。この場合は、GKも含めて2人で相手3人を管理する必要があります。基本的にGKは前に出ず、ゴールライン上あるいは少し前に位置し、セグンドの対応をしなければなりません。壁に入っていない1人のFPは、セグンド以外の2人の選手に対して対応する必要があります。

なお、遠い距離で壁を3人にしてしまうと、ゴール前に大きなスペースを作ってしまうため、おすすめできません。前述の通り、壁が3枚の時はGKがセグンドへの対応をしなければならないため、ゴール前に張り付いて対応することになり、壁に入らなかったFP1人の守備範囲がかなり広くなってしまいます。第2PKより後ろからのフリーキックではできるだけ壁2枚で対応するようにすることが望ましいと考えます。

フリーキックの攻め方

次に、フリーキックの攻め方について考えます。壁の枚数に応じてどのようなセットプレーが有効かを解説してきます。

壁が1枚の場合

壁が1枚の場合は、相手の守備は原則マンツーマンになります。このときはアクションをしなければ全員がマークされている状態になるので、交差やブロックでマークを惑わせることが重要になります。

具体的な事例を2つ提示します。

壁1枚 事例1

壁1枚の1つ目の事例です。初期配置は縦に1枚、壁と逆側に2人をボールと平行程度とします。

動きは、真ん中の選手が外の選手のマークにブロックをしかけます。このときに外側の選手が少しキッカー側に移動し、シュートを打てるようにします。

このとき、相手守備がマンツーマンかゾーンによって狙いどころが変わります。

マンツーマンのときはブロックが成立しているので、そのままアウトサイドからのシュートを狙います。ゾーンのときは、ブロック&コンティニューによってインサイドを狙いましょう。

壁1枚 事例2

壁1枚の2つ目の事例です。初期配置は縦に1枚、壁と逆側のセグンドに1枚、少しマイナスで真ん中よりもキッカーと逆側に配置します。

動きは、セグンドの選手が外の選手のマークをキッカー側からブロックし、外の選手は少しキッカー側に寄り、シュートを打てるようにします。このとき、寄りすぎないようにしましょう。

事例1と同様に、相手守備がマンツーマンかゾーンによって狙いどころが変わります。

マンツーマンのときはブロックを利用し、シュートが打てます。ゾーンの場合は、一度縦を経由しますが、ブロックをした選手がコンティニューでゴール前に顔を出しましょう。

壁1枚の時は同数なので、ブロックによって相手がどのように対応をするかを見極めることが重要です。

壁が2枚の場合

壁が2枚の場合は、壁のサイドまたは壁と逆サイドで数的有利を作ることができます。その数的有利を活かした具体的な事例を3つ提示します。

 壁2枚 事例

壁2枚目の事例です。初期配置は縦に1枚、壁と逆側に2人をボールと平行程度とします。壁1枚の事例1と同じです。

動きは、縦の選手がセグンドに移動します。壁と逆側の中央の選手が守備者とキッカーの間にゆっくりと入っていきます。このとき、歩くくらいの速度で大丈夫で、相手と近い距離でも構いません。

キッカーの選択肢は相手の動きによって変えます。

まずセグンドに移動した選手の状況を確認しましょう。フリーであれば、直接セグンドを狙うべきです。セグンドにマークがしっかりつかれている場合、中央と外の選手で2対1が作れていますので、守備者の対応を確認しましょう。中央についているなら外、外についているなら中を選択すれば、フリーでシュートを打てる確率が高まります。

壁が2枚の場合、守備者2人の動きを見る必要があります。セグンドがフリーであれば、シンプルにセグンドを使い、ゴールを狙うことができます。

壁が3枚の場合

壁が3枚の場合は、壁が2枚の時と同様に、壁のサイドまたは壁と逆サイドで数的有利を作ることができます。特に壁と逆サイドでは3対1を作ることができ、非常に有利な局面になります。攻略法について具体的な事例を示します。

 壁3枚 事例

壁3枚の事例です。初期配置はセグンドに1枚、逆サイドからシュートを狙う選手が1枚、間にで少し後方に1枚とします。

動きとしては、中央後方の選手がキッカー側に少し寄ります。キッカーが少し動かしてシュートを打つイメージです。逆サイドの選手はボールと平行程度の位置に立ち、パスを受けたら1タッチでシュートをできるように微調整します。

壁が1枚、2枚のときと同様、相手の動きに合わせて選択肢を変えます。壁3枚のときは動ける守備者は1人ですので、基本的にはその選手の動きを注視してみましょう。

  まず、ゴール正面で距離も非常に近いフリーキックになるので、直接ゴールを狙う選択肢は持ちましょう。シュートを打たない場合は、セグンドへのパスライン、寄ってきた選手のシュートが可能かを確認し、難しければ外からのシュートを狙いましょう。

壁3枚の場合は壁以外の1人とゴレイロの動きをしっかり確認しましょう。シュートを狙えそうならまずは直接シュートを、打てなさそうであれば相手の動きを確認してパスを選択しましょう。

まとめ

今回は、フリーキックの守り方、攻略法について解説してきました。前回の記事も踏まえてまとめます。

フリーキック守備

フリーキック守備は、攻撃側に非常に有利で、得点が生まれる可能性が非常に高い局面です。まずは壁をしっかり作り、キックされるまで動かないことが重要です。また、壁を2枚以上にする場合は数的不利になる可能性があります。1人で2枚を見る必要があったり、ゴレイロがセグンドの対応をしなければならなかったりと壁以外の選手は特に守備の理解をしっかりする必要があります。

壁は絶対に動かないこと
壁以外は2人以上を見る必要があること
ゴレイロはシュートとセグンドに対応すること

フリーキック攻撃

フリーキック攻撃は、壁が2枚以上であれば数的有利が生まれている局面になります。まずは直接シュートを狙う選択肢を見せることが重要です。そうなればその他の選手を効果的に使うことができるかもしれません。ブロックや間に侵入していくことにより、相手守備者を惑わせてシュートに持ち込めるようにしましょう。

直接シュートを狙う選択肢を必ず持つこと
ブロックや間への侵入で守備を惑わせること
キッカーが正しい選択をすること
ゴール前のフリーキックは1試合に何回も起こるものではありません。活動回数が少ないチームは特にフリーキックの練習に時間を費やすことは難しいかもしれませんが、得点が生まれやすい局面で、数名でも理解している選手がいることが重要です。
今回は以上になります。ありがとうございました!

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