#129 Fリーグ2024-2025Div.1第1節 名古屋オーシャンズ対しながわシティ分析

名古屋オーシャンズ

みなさんこんにちは。

先週末からFリーグが開幕しました!前回の記事で、注目ポイントを挙げましたが、今シーズンは名古屋、しながわ、町田、浦安などが優勝争いに絡むと予想しています。

その中で中心となるのは、やはり絶対王者の名古屋だと考えています。その名古屋の分析を定期的に実施していきたいと思います。

まずは開幕戦、大注目の名古屋対しながわの優勝候補対決です。ぜひご覧ください!

第1節 名古屋vsしながわ メンバー

まずは開幕戦の名古屋、しながわの両チームのメンバーを確認します。

名古屋オーシャンズメンバー

No Pos Start Name
1 GK 篠田 龍馬
4 FP 水谷 颯真
6 FP 宮川 泰生
7 FP 安藤 良平
8 FP アンドレシート
10 FP ファビーニョ
12 GK 田淵 広史
15 FP 吉川 智貴(C)
17 FP 八木 聖人
18 FP 金澤 空
20 FP 伊集 龍二
21 FP 鬼塚 祥慶
27 FP 尾筋 健
55 FP 甲斐 稜人

しながわシティメンバー

No Pos Start Name
4 FP ワタナベ ロドリゴ エイジ
7 FP 瀧澤 太将
8 FP 堤 優太
9 FP 平田 ネト アントニオ マサノリ
10 FP カイオ
11 FP 熊谷 利紀
14 FP 白方 秀和(C)
17 GK 岩永 汰紀
18 FP 田村 龍太郎
22 FP サカイ ダニエル ユウジ
29 FP 藤川 侑哉
33 FP 笠 篤史
41 FP 東出 脩椰
96 GK 黒本 ギレルメ

名古屋はオーシャンカップの決勝町田戦から2名が変更し、清水選手とジャコ選手からファビーニョ選手と八木選手がメンバー入りしています。一方のしながわはオーシャンカップの浦安戦から2名が変更し、新井選手と荒木選手からワタナベ選手、平田選手がメンバー入りしています。

名古屋の定位置攻撃

プレス回避

名古屋オーシャンズは、今シーズンクアトロと呼ばれる4-0の配置でプレス回避や攻撃を行っています。特にこの試合の前半はしながわを圧倒しました。

実際のプレーとしては、軸ありクアトロとも呼ばれる、Fixoの位置で軸を作り、片方のサイドで3オンラインを形成するものです。

そこで1つ飛ばしのパスができれば、一気に前進が可能になります。

また、逆サイドにパスを出した場合には、3オンラインの中央の選手が間に顔を出し、ワンツーを狙います。

間にパスが出なければ、間でサポートしていた選手はパラレラで縦に入り、再び3オンラインを形成します。

このような動きをベースに4人が流動的に動き、前進または背後のスペースを狙っていきます。

ハーフ攻撃

相手陣地への前進が完了した後も、原則は同じような配置で攻撃を進めます。そこでフィニッシュの形となるのが、サイドでの1対1です。

吉川選手やファビーニョ選手、金澤選手、甲斐選手など、1対1で相手の脅威となる選手を揃えていますので、ここで得点を奪うことがポイントになります。

ただ、やはりPivoの選手がいないことや、パワーで押し切れる選手がいないことは少し懸念事項と言えます。清水選手が欠場していたことや、昨シーズンまではダルラン選手やギレルマオ選手のように、フィジカルに優れて多少強引に相手を引きずりながらプレーするような選手はいないため、最後のゴール前の迫力に少し欠ける印象を受けました。

オーシャンカップでは清水選手は初期配置ではPivoの位置に入り、プレス回避では最後尾まで降りてプレーすることもありましたが、相手を押し込んだ状態では前線で起点になっており、清水選手が復帰するとその問題も少し解決すると考えられます。

とは言え、今後も4-0をベースにプレーすると思われますので、今後どのようなフィニッシュパターンを出してくるか注目したいポイントです。

名古屋の定位置守備

今シーズンの名古屋の定位置守備は、マンツーマンでプレーしています。昨シーズンはダルラン選手やギレルマオ選手といった強烈な個を持つ選手をできるだけ前方でプレーさせるためにマーク交換を積極的に実施していましたが、今シーズンの外国籍選手は機動力に優れていることもあり、マンツーマンを採用していると考えられます。

実際、名古屋のプレスが非常に強烈で、しながわは特に前半は自由にプレーすることができていませんでした。

大きく変わった前半と後半

この試合、前半と後半で名古屋は大きく変わったと言えます。

シュート数

まず大きな違いとしては、シュート数です。

前半は枠内が16本、枠外が3本、相手にブロックされたシュートが18本でしたが、後半は枠内が2本、枠外が5本、ブロックが3本と激減しています。

前半はしながわとの差を見ても歴然で、名古屋が圧倒していたことがわかります。一方で後半は、名古屋のシュート数は激減し、しながわはそこまで増加したとは言えません。しながわが攻勢を強めたというよりは、名古屋がなかなかうまく攻撃ができなかったと言えます。

ボール支配率

また、ボール支配率も前半と後半で異なります。

前半 後半
名古屋 67.1% 53.3%
しながわ 32.9% 46.7%

試合を通じて名古屋がボールを保持していたと言える試合ですが、後半はしながわの保持率が約14%も上昇しています。時間にすると、前半に比べて3分弱しながわがボール保持する時間が長くなっています。

前後半の変化の要因

ここまで変わった原因の一つが、後半のしながわの守備と言えます。前半は押し込まれる展開が続き、それでも最終のシュートのところで体を張って守るシーンが多くありました。これは前半の名古屋のシュートをブロックした本数にも現れています。

後半は、より一層前線でのプレスを強め、名古屋の選手の自由を奪うことに成功しました。前半よりもマンツーマン気味に対応し、人に対して強く行く守備にシフトしたことにより、名古屋がなかなか前進することができなくなっています。しながわ自体も攻撃に優れた選手が揃っていますので、ボールを持つ時間が増えた後半は、リズムを作ることができた要因だったように思います。

しながわ戦から見る今後の対名古屋

この試合を見て他のチームが名古屋を相手にする場合に重要となるポイントとしては、ボールホルダーへのプレスだと考えます。前半のように、なかなかプレスがかからない状態では名古屋の選手は自由にプレーでき、なかなか対応に苦慮します。

しながわでさえこのような守備に回る時間が増えるのですので、他のチームも同様の展開になることが予想されます。ボールを握られながらも自由にプレーさせず、少ないチャンスをものにできるかがポイントです。逆にしながわは前半はほとんどチャンスを作ることができませんでしたが、ほぼ全てのチャンスを得点に繋げられたと言えます。これはしながわの個の力があったことも要因にはなりますが、他のチームも同様の試合展開にすることが理想的と言えます。

今後の名古屋の戦い

名古屋は前半、インプレー中にほとんどボールを奪われることなく前進し、フィニッシュに持ち込む展開となりました。特にセットプレーの数は非常に多く、チャンスも多く作り出しています。

今後の課題としては、先ほども少し述べたようにプレス回避でボールホルダーにプレスがかかった時の対応と、フィニッシュ局面のバリエーションであると考えます。清水選手の不在やダルラン選手の退団により、シュートのパワーのある選手が不在なのは苦しい台所事情かもしれませんが、逆に相手を崩し切って得点を奪うシーンが今後増えてくるかもしれません。

この試合は敗戦しましたが、名古屋の力はやはり健在で、やはり優勝候補筆頭と言えるでしょう。この敗戦からどう立て直すか、注目したいと思います!

名古屋オーシャンズの第2節は、バサジィ大分と対戦します。ともに開幕戦に敗れた両チームの戦い、名古屋はどのように修正するか、注目したいと思います。

それでは今回は以上になります。ありがとうございました!

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