#10 フットサルセットプレー コーナーキック守備の3つの種類

セットプレー

みなさんこんにちは。

これまで、トランジションについて多く解説してきました。今回からは、セットプレーの解説をしていきます。#1 フットサルの構造についてで解説している通り、トランジションやセットプレーは短時間で結果が出やすい、再現性の高い局面になります。守備と攻撃、CKやKI、FKを順番に解説していきます。今回はCKの守備から解説します。ぜひご覧ください!

CK守備の種類

CK守備の種類は大きく分けて3つあります。マンツーマンゾーン併用の3種類です。それぞれについて解説していきます。

マンツーマン

まず1つ目はマンツーマンです。相手に対して初期配置の段階でマークを決定し、人に対してついていく手法です。

初期配置の段階でマークが決まるため、マークミスが起こりにくいことや責任の所在がはっきりすることがメリットです。一方で、ブロックや相手のクロスする動きに対してついて行きづらく、マークを外される可能性があることがデメリットと言えます。

また、選手の理解は早いため、短期間で導入が可能になることもメリットです。トレーニングの回数が少ないチームは導入しやすいと考えられます。

メリット デメリット
・マークミスが起こりにくい

・導入が容易

・ブロックやクロスする動きに対応しづらい

・1人がマークを外されると決定機を作られる

ゾーン

2つ目はゾーンです。ゾーンは、相手の配置に関係なく、守備の陣形が決まります。それぞれに担当するエリアが事前に決められており、そのエリアに侵入してきた相手やボールをその選手が対応する守備陣形です。

ゾーンのメリットは、それぞれの選手の役割が事前に決まり、それぞれが決められたエリアを守るため、ゴール前のスペースをなくすことができる点にあります。中央のエリアからシュートを打たれてしまった場合には失点する確率が高いため、非常に大きなメリットと言えます。

一方でデメリットとしては、1人が守るエリアに相手が2人入ってきたときに局面で数的不利が発生する可能性があることです。また、中央のスペースを埋めている以上、外側にはスペースが生まれます。

大きなデメリットとしては、習得には時間がかかります。ゾーンでは、1人が守るエリアはあらかじめ決定されますが、どちらとも言えないエリアは必ずあります。その認識を埋めるためにはトレーニングが必須であると考えます。

メリット デメリット
・中央のスペースを埋めることができる

・ある程度役割を明確にできる

 

・局面での数的不利が生まれやすい

・アウトサイドからのシュートは打たれやすい

・習得に時間がかかる

併用

3つ目は併用です。マンツーマンとゾーンの良いところを採用する守備戦術と考えてもらえばよいと思います。

マンツーマンの良さであるマークミスが起こりづらい点と、ゾーンの良さである中央のスペースを埋めることができる点をうまく融合した戦術になっています。上手く対応できれば、マークミスを起こさず、中央のエリアを埋めることに成功します。

併用で重要なのは、選手間のコミュニケーションです。マンツーマンの中でマークを交換するわけですから、コミュニケーションにおいてミスが起こると、簡単にマークミスが起こってしまいます。また、状況に応じた対応になるため、再現性は低くなります。選手によって対応が異なったり、ミスが起こったときに改善が難しかったりすることがデメリットだと考えます。

メリット デメリット
・上手く対応できればマークミスを起こさずに中央のスペースを埋めることができる

 

 

・マーク交換ミスが発生する可能性がある

・選手によって対応が異なる

・チームでマーク交換ルールを決めづらく、ミスの改善が難しい

どの種類を選択すべきか

CK守備の中で、マンツーマン、ゾーン、併用の3つがあることを説明しました。各チームがどのようにその種類を採用すべきかを解説していきます。

要因1 練習頻度

練習頻度が高いチームであれば、ゾーンや併用にするのが良いと思います。ゾーンは選手の理解度が、併用は高いコミュニケーションが求められるため、練習の回数が必要になります。ある程度練習回数を確保できるチームであれば、ゾーンや併用を採用する方が良いと思います。

また、社会人チームでは週1回程度の活動頻度のチームもあるとは思いますが、セットプレー守備のトレーニングは強度が下がる可能性があるため、なかなかトレーニングに組み込めないかもしれません。そのような場合には、あまりトレーニングを必要としない(ゲーム形式の中で組み込みやすい)マンツーマンを採用するのも手だと思います。

要因2 選手の特徴

選手の能力が高い場合は、1対1で個人が勝負できるマンツーマンが相性が良いです。選手の戦術理解度が高い場合はゾーン、コミュニケーション力が高い場合は併用を採用することが良いでしょう。

要因3 リーダーシップ・守備能力の高い選手がいる

リーダーシップや守備能力の高い選手が1人いる場合は、併用は相性の良い守り方です。基本的にマンツーマンで守りますが、その選手が試合に出ているときだけ併用とすることができるでしょう。

要因4 良いゴレイロがいる

良いゴレイロがチームにいる場合は、ゾーンがオススメです。ゾーンはアウトサイドからのシュートを受ける可能性が高まりますが、外からのシュートを止めてくれる可能性が高いゴレイロがチームにいる場合は、うまく守れる可能性が高くなります。

CK守備の種類まとめ

今回、CK守備の守り方の種類を解説しました。マンツーマン、ゾーン、併用の3つの種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。それぞれのチーム状況や選手の特徴に応じて選択してください。

個人的には、ゾーンが最もオススメです。その理由やゾーンディフェンスの概要は次回に解説したいと思います。それではまた!

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