#130 Fリーグ2024-2025Div.1第2節 名古屋オーシャンズ対バサジィ大分分析

名古屋オーシャンズ

みなさんこんにちは。

今シーズンのFリーグ開幕戦でしながわシティに敗れた王者名古屋オーシャンズ、第2節はバサジィ大分と対戦しました!

大分は昨シーズン、残留争いに終わった昨々シーズンから大きくメンバーが変わり、上位リーグ進出に成功しました。しかし、開幕戦では同じく上位リーグで戦った立川アスレティックFCに敗れ、開幕戦を落とす結果になっています。

そんな大分との対戦に関して、名古屋オーシャンズの分析をしていきたいと思います。ぜひご覧ください!

これまでの名古屋オーシャンズの分析記事も併せてご覧ください!

第2節 名古屋vs大分 メンバー

まずは名古屋、大分の両チームのメンバーを確認します。

名古屋オーシャンズメンバー

No Pos Start Name
1 GK 篠田 龍馬
4 FP 水谷 颯真
6 FP 宮川 泰生
7 FP 安藤 良平
10 FP ファビーニョ
12 GK 田淵 広史
15 FP 吉川 智貴(C)
18 FP 金澤 空
20 FP 伊集 龍二
21 FP 鬼塚 祥慶
27 FP 尾筋 健
55 FP 甲斐 稜人
77 FP ジャコ

バサジィ大分メンバー

No Pos Start Name
2 GK 上原 拓也
4 FP 青 大祐
5 FP 奥 直仁
6 FP 齋藤 日向
7 FP 陣川 凌
9 FP リシ
10 FP 仁部屋 和弘
11 FP 野口 茅斗
12 FP レオ
14 FP 橋本 澪良(C)
18 FP 高溝 黎磨
22 GK 戸田 貴英

名古屋は前節のしながわ戦からアンドレシート選手、八木選手が外れ、ジャコ選手が入る13名の登録となっています。大分はヒアン選手が外れ、奥選手がメンバー入りしています。

名古屋のアンドレシート選手に関しては、前節の退場による出場停止となっています。

名古屋の定位置攻撃

プレス回避

今節も引き続き、クアトロと呼ばれる4-0の配置からプレス回避を行うことが中心となりました。ただし、アンドレシート選手の不在もあってか、前進でボールを失うシーンや、なかなか前進ができないシーンが増えたように思います。

前半に関してはボール保持率が56.5%と、開幕戦のしながわ戦と比べて10%以上減少しています。

クアトロではボール保持はできる傾向にありますが、その中で10%、約2分相手にボールを持たれる時間が増えることはプレス回避がうまくいかなかった傾向にあるでしょう。

一方で後半についてはボール保持率を高めることに成功しています。

もちろん、終盤にパワープレーを仕掛けたということも大きな要因ではありますが、前半と比較してボールを持てる時間が増え、相手陣地にボールを前進させることができていたように思います。

また、前節に比べてクアトロでボール保持をしながら一気に背後を狙うシーンが増えたように思います。3オンラインを作りながらプレス回避をすることは前節の記事で述べましたが、横方向に3オンラインを作り、飛ばした際に中央の選手が一気に背後のスペースを狙うアクションがありました。

名古屋に対してはプレスで自由を奪うことが鍵になりますから、その逆を突いて一気に背後のスペースを狙うことは重要であると言えます。

ハーフ攻撃

相手陣地まで押し込んだ状態では、今節も基本はサイドでの1対1が中心になっていました。金澤選手、甲斐選手の突破は非常に脅威で、特に金澤選手は好調であると感じました。

その中で、今節はサイドでボールを持った選手に対して後ろから外側に回るオーバーラップするシーンが多く見られました。これはチームとしての狙いでしょう。

狙いとしては、相手守備者を悩ませることで、マークエラーを引き起こそうとすることです。

2人が交差することによって、守備者も交差することになりますが、その際にマンツーマンでつくのか、マークを受け渡すのか悩み、相手のその一瞬のズレを狙うことが目的です。

また、オーバーラップすることによって、中央のスペースを空けることも狙いだと思います。仮にマークがずれなかった場合でも、中央により広いスペースができます。そうなると1対1の仕掛けがしやすくなります。

この戦術は、個人での突破を得意とする選手に対しては行いません。金澤選手や甲斐選手が仕掛けている際には、基本的には3人のFPはボールから離れ、1対1のスペースを作ります。その他の選手がサイドで仕掛ける姿勢を見せたときには、オーバーラップで仕掛けやすくするサポートをする傾向があります。

対戦する相手チームとしては、ハーフに押し込まれている状態ですので基本的にはマンツーマンで対応し、ボールホルダーに対峙する選手は中央を少し閉めて対応することが重要になります。

総評

この試合では、名古屋と大分はほぼ互角といった戦いだったように思います。

試合合計で見たシュート数は名古屋と大分はほぼ互角だったと言えます。印象としても、両チームのチャンス数は同程度だったように思いますし、篠田選手と上原選手の好セーブが光った試合になったと思います。

その中で立ち上がりは大分が攻勢を強めながらも名古屋がなんとか凌ぐといった展開になりました。立ち上がり5分でのシュート数を比較します。

開始5分では、大分は枠内シュートが4本、名古屋は0本、合計シュート数も大分が大幅に上回る結果となりました。結果的には、この時間帯で名古屋が失点をしなかったことが勝利に繋がったと言えるかもしれません。逆に大分としては、この時間に先制点をとりたかったでしょう。

立ち上がりの大分の猛攻を凌いだ名古屋は、5分を過ぎると徐々にペースを掴んでいきます。

開始5分以降は多くのシュートが枠内に飛ぶようになりました。ボールを持てるようになり、徐々に自分たちのリズムができたことで、より良い状況でシュートチャンスを作れるようになったのだと考えます。

逆に言えば、名古屋は前半、後半ともに開始5分では枠内にシュートを打てていません。それを考えると、名古屋と対戦する相手チームとしては、立ち上がり5分が非常に重要である可能性はあるでしょう。

また、名古屋の強さの要因の一つがセットプレーですが、この試合はなかなかセットプレーを獲得することができませんでした。

両チームのセットプレー数の比較ですが、ゴール前での直接FK以外は同じか大分の方が多くなっています。大分は名古屋と善戦した要因の一つが、このセットプレーを与えなかったことでしょう。名古屋としては、アンドレシート選手や清水選手の不在も響き、なかなか相手コートに入ることができなかったことが一つの要因と言えるでしょう。

今後の名古屋の戦い

開幕戦に敗れた絶対王者の名古屋オーシャンズ、対策される中で苦戦しながらも最終盤になんとか勝ち越しゴールを奪い、今シーズン初勝利を掴みました。

アンドレシート選手の不在が響き、なかなかゴール前にボールを運ぶことができずにこれまでよりもチャンスを作ることができなかった印象です。ただし、相手陣地でのパターンに再現性は見られました。多くの選手で1対1で有利な状況を作り出せる名古屋だからこそ、オーバーラップでさらに優位性を作り出そうとしています。また、金澤選手や甲斐選手が単独で仕掛けられるのも強みです。

一つ気になる点としては、FKで得点が奪えていないということです。これは清水選手やアンドレシート選手の不在、ダルラン選手の退団など、昨シーズンまでのシューターが不在ということが原因の一つと言えます。これは定位置攻撃やその他のセットプレーも含めて同じことが言えます。誰が得点源になることができるかが今後のポイントと言えるでしょう。

苦しみながらも今シーズン初勝利を掴んだ名古屋、勝負強さはやはり健在です。これから徐々にペースをあげていってくれるでしょう。

名古屋オーシャンズの第3節は、昇格チームのヴォスクオーレ仙台と対戦します。仙台はF1復帰後は2連敗と苦しい状況ですが、王者に対して失うものはなく挑んでくるでしょう。それに対して力を見せつけることができるか、注目したいと思います。

それでは今回は以上になります。ありがとうございました!

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