#168 Fリーグ2025-2026Div.1前半戦 湘南ベルマーレ分析

湘南ベルマーレ

みなさんこんにちは。

F1のレギュラーシーズン前半戦が終了し、各チームの得失点を中心に分析を行っています。第6弾は、湘南ベルマーレです。ぜひご覧ください!

これまでのチーム分析も併せてご覧ください!

湘南ベルマーレ 戦績

まずは前半戦の戦績についてです。

今シーズンの湘南は、4勝3分4敗の勝点15、7位で前半戦を終了しています。

日時 HOME/AWAY 相手 スコア
1 2025/05/31 AWAY バルドラール浦安 2⚫︎4
2 2025/06/07 HOME バサジィ大分 6○3
3 2025/06/14 AWAY 立川アスレティックFC 2○1
4 2025/06/21 HOME ペスカドーラ町田 1○0
5 2025/06/29 AWAY 名古屋オーシャンズ 0⚫︎4
6 2025/07/05 HOME ボルクバレット北九州 1⚫︎3
7 2025/07/11 AWAY フウガドールすみだ 0△0
8 2025/07/19 HOME しながわシティ 2⚫︎5
9 2025/07/27 AWAY ボアルース長野 0△0
10 2025/08/01 AWAY Y.S.C.C.横浜 3○0
11 2025/08/10 HOME シュライカー大阪 1△1

今シーズンの湘南は、安定した守備をベースに戦ってきていますが、なかなか勝点をうまくは重ねられていない印象です。立川や町田などの上位に勝利しながらも、大阪や北九州、横浜、長野などの下位チームに勝ち切れていない部分が多くなっています。逆に言えばどのチームに対しても良い試合ができ、後半戦の戦績によっては十分上位に食い込むことができるポテンシャルは秘めていると考えられます。

それでは、具体的に得点や失点の傾向について分析していきたいと思います。

得点傾向

まずは得点傾向についてです。

湘南の得点としては、総得点が18得点でリーグ最下位となっています。内訳としては、定位置攻撃が5点、セットプレーが6点、トランジションが3点、特殊局面が4点となっています。

他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ8位タイ、セットプレーがリーグ4位タイ、トランジションがリーグ最下位、特殊局面がリーグ11位タイ(最下位)となっています。

湘南の特徴としては、得点が少ないということと、その中でもトランジションの得点が少ないことが気になるところです。

ここ4シーズンの得点数を比較すると、昨シーズンから比べると1試合1点以上減少していることがわかります。

また、3シーズン前の2022-2023シーズンと比較すると、1試合平均2点近く減少しています。メンバーも変わってきている中ではありますが、近年の湘南は得点力が減少していることは大きな課題であると言えます。

その中で、トランジションの得点が少ないことが湘南の特徴です。リーグ最下位の結果になっていますが、ここ4シーズンではトランジションでの得点数が右肩下がりに減少しています。湘南と言えばトランジションのイメージがあり、実際に強みになっていたものの、チームの戦い方が変わってきていることがわかります。

また、直近のシーズンとの比較で言えば、特殊局面に大きな変化が見られます。昨シーズンは湘南の得点の中で大きな割合となっていた特殊局面ですが、今シーズンは目立った数字にはなっていません。今シーズンの特殊局面での得点内訳は以下の通りです。

今シーズンはパワープレー1点、パワープレー返し2点、GK活用返し1点となっています。また、ここ4シーズンの得点比較は以下の通りです。

パワープレー、パワープレー返し、GK活用での得点が減少していることがわかります。特にパワープレーでの得点数が大きく減少しており、改善したい課題でしょう。

総得点数が少なくなっていますが、その中でセットプレーでの得点数はリーグ4位タイとまずまずの結果になっています。

その中でコーナーキックでの得点はリーグトップタイの数字になっています。

その3得点のうち2得点はインサイドを攻略した得点になっています。

総数が多くないためリーグトップと言っても他チームとそこまで差はありませんが、チームとしてコーナーキックのインサイドの攻略は狙っている形になっているのではないでしょうか。

失点傾向

次に失点傾向についてです。

湘南の失点としては、総失点が21失点でリーグ3位となっています。内訳としては、定位置攻撃が5点、セットプレーが0点、トランジションが7点、特殊局面が9点となっています。

他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ1位、セットプレーがリーグ1位、トランジションがリーグ10位、特殊局面がリーグ8位タイとなっています。

湘南の失点の特徴としては、定位置攻撃とセットプレーの失点が少なくトランジションと特殊局面での失点が多いことです。

まずは定位置攻撃とセットプレーはともにリーグ最小失点となっています。特にセットプレーのついては0失点と、湘南の守備の硬さが非常によくわかるものとなっています。直接的な要因になるかはわかりませんが、名古屋から復帰した安藤選手の存在は大きいのではないでしょうか。

逆にトランジションと特殊局面の失点数はリーグ内でも多い傾向にあります。

トランジションについては、自分たちのトランジションでボールを奪ったあとに奪い返されて失点するシーンが多くなっています。

トランジションから奪い返されて失点した数はリーグで最多となっています。

トランジションの得点が少ないことは言及しましたが、トランジションで得点を奪い返されていることもその要因と言えるでしょう。

また、トランジションの失点において、ボールを奪われた位置については以下の通りです。

※ピッチを縦に4分割し、自陣側からゾーン1と定義

ゾーン3(自陣ゴールラインから20〜30mのエリア)でボールを奪われるシーンがほとんどとなっています。ある程度ボールを前に進めた状態でボールを奪われているため、どのようにフィニッシュに向かうかが重要なポイントであると言えます。

特殊局面の失点数については、様々な局面で失点をしています。

それぞれの局面でリーグ内でも多いものはないため、そこまで改善ポイントとは言えないかもしれません。ただ、上位に食い込むためにはパワープレー返しでの失点は減らしていきたいところでしょう。

まとめ

それでは前半戦の湘南をまとめたいと思います。

得点

総得点数の減少

今シーズンの湘南は、これまでと比較して得点数が減少していることがわかります。失点が非常に少ない中で順位をなかなか上げられないのは、得点を奪えていないことが原因と考えられます。

これまで武器であったトランジション

これまで湘南の武器はトランジションであったと考えています。過去にロドリゴ選手や林田選手が所属していたことも影響しているとは思いますが、縦に速い攻撃が脅威だったように思います。しかし今シーズンはトランジションでの得点が少なく、リーグ最小となっています。

コーナーキック インサイドの活用

セットプレー、特にコーナーキックでの得点が多くなっています。その中でもインサイドの攻略ができており、チームとして狙っているポイントだと考えられます。

失点

守備の安定

今シーズンの湘南の特徴として、守備の安定があります。リーグ最小失点であり、定位置攻撃とセットプレーはともにリーグ最小となっています。

トランジション返しでの失点が多い

今シーズンの湘南は、トランジションでの失点が多くなっている傾向にあります。その中でも自分たちのトランジション攻撃中に相手にボールを奪い返されて失点することが多くなっています。トランジション得点の減少も、この部分が要因として挙げられます。

総括

近年中位となっている湘南。今シーズンもその状況を抜け出せていません。ただ、今シーズンは安定した守備を武器に戦っています。ゴレイロにはフィウーザ選手がいて、Fixoには内村選手と安藤選手、日本屈指の守備陣がいることは一つの要因でしょう。定位置攻撃やセットプレーといった、整った状態での失点が少なく、崩されることが少ないことが湘南の前半戦となっています。

一方で、得点力が減っていることが大きな課題でしょう。特にトランジションの得点が非常に少ないことが目立ちます。これまで武器として戦ってきましたが、今後もその路線を継続するのか、また違う得点源を見つけていくのか、そのことが今後の湘南の重要なポイントになるかもしれません。

今回は湘南ベルマーレについて分析しました。次回もお楽しみに!ありがとうございました!

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