みなさんこんにちは。
前回はセットプレー攻撃の中で、組織的なセットプレーについて解説しました。今回もセットプレーについて、その中でキックインの守備について解説したいと思います。
なお、コーナーキック守備についてはすでに解説していますので、そちらも併せてご確認ください。
キックイン守備の種類
キックインもコーナーキックと基本的な考え方は同じです。マンツーマン、ゾーン、併用の3つのパターンが考えられます。
#10 フットサルセットプレー コーナーキック守備の3つの種類を参考にしてください。
マンツーマン
マンツーマンは文字通り、初期配置の時点でマークを決定し、途中でマークを変更することなく守備をします。
ゾーン
ゾーンは中央のエリアを守りながらアウトサイドにパスを出させる守り方です。
併用
併用は、マンツーマンとゾーンを混ぜた守り方になります。マンツーマンがベースで、相手の動きに合わせてマーク交換を実施します。
キックイン守備のゾーンの守り方
ここからは、キックインのゾーンの守り方を解説していきます。
初期配置
まずは初期配置です。
1番はニアの立ちます。ボールとゴールポストを結んだライン上から1m程度内側に立つことが一般的です。
2番はボールと平行かつボールから近い方のゴールポストの交点付近とします。ただし、ゴールポスト交点よりもキッカー側に相手選手がいる場合は、その選手に対応できる位置を取ります。
3番は1番と2番の間かつ、1番と2番からそれぞれ等距離で3~5mくらいの位置とします。
4番は1番、2番、3番を軸に、Y時になるようにします。3番との距離は3~5m程度とします。
ポジション別の役割
1番の役割
1番の役割は、パスが出るまで動かないことです。
キックインは直接シュートができないため、インサイドへのパスを少し制限することが役割になります。動いてしまうと、防げているはずのパスラインが新たに発生してしまい、思いもよらないところを通ってしまう可能性があります。コーナーキックも同様ですが、とにかくパスが出るまで動かないことが重要です。
2番の役割
2番の役割は、アウトサイドからのシュートに対応することです。
ゴロ、ボレーともに基本的には対応します。ただし、先にボールラインより前に出てしまうと間を狙われる可能性が高くなります。横のポジションチェンジは必要ですが、パスが出るまではボールラインよりは前に出ないようにしましょう。
3番の役割
3番の役割は1番と2番の間を通ってきたパスに対応することと、キッカーの縦に侵入した相手への対応をすることです。
ただし、縦にいる相手への対応はパスが出てからの方が望ましいです。
4番の役割
4番の役割は、3番を超えてきたパスへの対応することと、逆サイドのアウトサイドボレーへの対応、セグンド対応がメインになります。
イメージとしては、1番〜3番が防ぎきれなかったエリアをカバーすることです。
コーナーキックとキックインの違い
キックインゾーンディフェンスの守り方について解説してきましたが、コーナーキックの場合とそこまで大きな変更はありません。原則は同じですので、異なる点を考えたいと思います。
CKとKIの違い1 インサイドの広さ
まず違い1つ目はインサイドの広さです。コーナーキックよりもキックインの方が、インサイドが広くなります。これは単に角度の問題で、キックインはゴールに向かっていくパスを供給することができ、キックインの方がインサイドにパスを供給しやすいと言えます。
CKとKIの違い2 アウトサイドの広さ
2つ目の違いは、アウトサイドの広さです。インサイドとは異なり、コーナーキックの方がキックインよりも広くなります。これも角度の問題です。キックインの方がアウトサイドへのパスは横からになり、コーナーキックよりもシュートが難しくなるでしょう。
CKとKIの違い3 縦のパスライン
3つ目の違いは、縦のパスラインです。コーナーキックには縦の選択肢はなく、再開の位置にもよりますがキックインには縦の選択肢があります。守り方としては、縦のパスに対して誰が対応するということをキックイン時は定めなければなりません。
コーナーキックとキックインの違いから見る狙うポイント
CK、KIともにまずインサイドを狙いたい
まず前提としておきたいことは、コーナーキック、キックインともにインサイドは最大のチャンスになりうるということです。
インサイドはパスが通りさえすればゴールに非常に近い位置でシュートを打てるため、まず狙いたい選択肢です。
KIの方がよりインサイドを狙おう
ここからはコーナーキックとキックインの違いからですが、キックインの場合はよりインサイドを狙っていきたいと考えます。
前述の通り、間がコーナーキックよりも広いということ、キッカーからゴールに向かっていくパスを蹴れることが主な理由です。また、縦を使えることから、縦を使った後に中央のエリアを狙うパターンも可能です。
KIのアウトサイドはゴロ中心に
コーナーキックに比べてキックインの方が、アウトサイドからのボレーは難しくなります。キックインの方が守備2番の位置が中央になっているため逆サイドのスペースが少し狭いこと、かなり外側からのボレーになるため得点の可能性が下がることが理由になります。
コーナーキックの場合は、中央からボレーを打てる可能性もありますが、キックインはなかなかそのようにはできません。
キックインでアウトサイドの選択肢は、近いサイドでのゴロパスからシュートを狙えるような選択肢にすることが望ましいと考えます。
キックインゾーンディフェンスまとめ
それでは、キックインのゾーンディフェンスについてまとめます。
1番が赤、2番が緑、3番が黄、4番が青のエリアを守ります。
1番は自身が立つパスライン、2番はアウトサイド、3番は1番と2番の間と縦、4番は3番の後ろのエリアです。もちろん相手は動きますので、多少の変動はありますが、コーナーキックのゾーンディフェンスと同様にキッカーがパスをした場所に応じてどの選手が対応するかを明確にしておくことが重要であると考えます。
また、キックインはコーナーキックよりもインサイドが広いため、特に3番と4番の対応が難しくなります。特に3番は守備の中心選手を配置しましょう。
それでは今回は以上になります。ありがとうございました!
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