みなさんこんにちは。
前回はF2リーグの全体傾向について解説しました。
今回からは、その中で各チームがどのような傾向にあるかを分析したいと思います。初回は、F2リーグ優勝のヴォスクオーレ仙台です。ぜひご覧ください!
戦績
ヴォスクオーレ仙台は、全16試合を14勝1分1敗の勝点43、得点66、失点32の成績でシーズンを終了しました。
節 | 日付 | Home Away | 相手 | スコア |
1 | 2023/06/11 | AWAY | 広島エフ・ドゥ | 3○2 |
3 | 2023/06/25 | AWAY | ボアルース長野 | 2○1 |
4 | 2023/07/02 | HOME | アグレミーナ浜松 | 4○3 |
5 | 2023/07/08 | AWAY | リガーレヴィア葛飾 | 4○3 |
6 | 2023/07/15 | HOME | マルバ水戸FC | 3○1 |
7 | 2023/07/22 | AWAY | ミラクルスマイル新居浜 | 3○2 |
8 | 2023/09/02 | AWAY | ポルセイド浜田 | 5○3 |
9 | 2023/08/11 | HOME | ヴィンセドール白山 | 5○2 |
10 | 2023/09/08 | HOME | 広島エフ・ドゥ | 7○1 |
12 | 2023/10/21 | HOME | ボアルース長野 | 1⚫︎4 |
13 | 2023/10/28 | AWAY | アグレミーナ浜松 | 4△4 |
14 | 2023/11/04 | HOME | リガーレヴィア葛飾 | 5○1 |
15 | 2023/11/11 | AWAY | マルバ水戸FC | 5○3 |
16 | 2023/12/03 | HOME | ミラクルスマイル新居浜 | 7○0 |
17 | 2023/12/10 | HOME | ポルセイド浜田 | 3○1 |
18 | 2023/12/24 | AWAY | ヴィンセドール白山 | 5○1 |
開幕から9連勝で素晴らしいスタートを切り、その後2試合は勝利できなかったものの、最後5試合を5連勝で飾り、2位長野の追走を許さずに優勝を決める結果になっています。
得点は66とリーグ2位で、2位長野が83、3位葛飾が60、4位浜松が56であることを踏まえると飛びぬけて強力な得点力を持っていたという訳ではありませんが、失点数は2位長野と同じ32で、他7チームと比較して高い守備力を見せたシーズンだったと言えます。正GKの税田選手の長期離脱のアクシデントもありましたが、山本選手が代役をしっかり務めて優勝に貢献しています。
また、序盤の接戦を勝ち切りながら連勝を重ねたことが優勝の大きな要因と言えるでしょう。序盤の9連勝のうち、1点差が5試合、2点差が2試合、3点差と7点差がそれぞれ1試合ずつと、1~2点差の試合が大半を占めています。一方で最後の5連勝では、2点差が2試合ありましたが、4点差が2試合、7点差が1試合と、点差がつく試合が多くなっています。このことからも序盤には苦しい試合がありながらも勝点を重ねられたことが優勝の大きな要因だったのではないでしょうか。
得失点傾向
それでは、ヴォスクオーレ仙台の1年間の得失点傾向について解説したいと思います。まずは得点傾向です。
得点傾向
仙台の得点数はリーグ2位の66で、定位置攻撃が20、セットプレーが16、トランジションが22、特殊局面8がとなっています。
仙台の特徴としては、セットプレーとトランジションでの得点が多く、リーグ最多という点です。セットプレーでは、CKでの得点が非常に目立ちます。
そのセットプレーですが、得点者に偏りがないことも仙台の特徴と言えます。
セットプレーでは、シュートを打てる選手が得点できるように設計することも多くありますが、特定の選手だけではなく多くの選手が得点を挙げていることから、各選手がセットプレーの狙いを理解していることが予想されます。また、キッカーを務める選手が良い判断をしているということも考えられます。
失点傾向
仙台の失点数は長野と並んでリーグ1位の32で、定位置攻撃が17、セットプレーが4、トランジションが4、特殊局面7がとなっています。
定位置守備がチームの失点の半数以上を占める結果になっていることは少し意外な結果です。相手にボールを持たれて失点をしているケースがあるということですが、優勝したチームとしては少し意外な印象です。リーグ上位のチームは自分たちがボールを握り、相手に定位置攻撃の時間を与えないことが多くあります。定位置攻撃での失点数が少し多めになっているということは、仙台が攻撃を武器として優勝したチームではなく、組織的な守備をベースにセットプレーとトランションで勝点を重ねてきたチームであると考えられます。
それがセットプレーやトランジションでの失点数に表れていると思われます。両局面ともにリーグ1位の失点数となっています。
得点がセットプレーやトランジションが多いということも踏まえると、今シーズンの仙台はセットプレーとトランジションに注力したシーズンだったのではないでしょうか。
まとめ
今回はF2リーグを優勝したヴォスクオーレ仙台について分析してきました。仙台はセットプレーやトランジションに強みがあるチームと考えます。一方で、組織的なプレーができるチームを構築しながら、森村選手のような個で打開できる選手もいて、攻守に置いてバランスよいチームだったのではないでしょうか。
優勝した仙台は、F1との入替戦でエスポラーダ北海道と対戦することが決定しています。来期F1に返り咲くことができるか、注目の入替戦は2月17日(土)、18日(日)に開催されます。非常に楽しみな2試合になると思いますので、ぜひご覧いただければと思います。
それでは今回は以上になります。ありがとうございました!
コメント