みなさんこんにちは。
現在、FリーグDiv.2の各チームの分析をしています。第8回は広島エフ・ドゥです。ぜひご覧ください!
これまでのF2チーム分析記事も併せてご覧ください!
広島エフ・ドゥ 戦績
まずは昨シーズンの戦績についてです。
昨シーズンの広島は2勝3分13敗の勝点9、9位でシーズンを終了しています。
節 | 日時 | 相手 | スコア |
1 | 2024/06/02 | デウソン神戸 | 1△1 |
2 | 2024/06/08 | ミラクルスマイル新居浜 | 2△2 |
3 | 2024/06/16 | ポルセイド浜田 | 4⚫︎5 |
4 | 2024/06/23 | ヴィンセドール白山 | 1⚫︎3 |
5 | 2024/06/30 | リガーレヴィア葛飾 | 2○1 |
6 | 2024/07/07 | エスポラーダ北海道 | 1⚫︎2 |
7 | 2024/07/13 | アグレミーナ浜松 | 1⚫︎5 |
8 | 2024/07/20 | マルバ水戸FC | 4△4 |
9 | 2024/08/03 | ボアルース長野 | 1⚫︎4 |
10 | 2024/10/12 | デウソン神戸 | 1⚫︎3 |
11 | 2024/10/20 | ミラクルスマイル新居浜 | 3⚫︎4 |
12 | 2024/10/27 | ポルセイド浜田 | 1⚫︎4 |
14 | 2024/11/09 | リガーレヴィア葛飾 | 2⚫︎5 |
15 | 2024/11/16 | エスポラーダ北海道 | 3⚫︎5 |
16 | 2024/11/24 | アグレミーナ浜松 | 2⚫︎3 |
17 | 2024/11/30 | マルバ水戸FC | 0⚫︎5 |
18 | 2024/12/08 | ボアルース長野 | 1⚫︎5 |
13 | 2024/12/29 | ヴィンセドール白山 | 4○3 |
それでは、具体的に得点や失点の傾向について分析していきたいと思います。
得点傾向
まずは得点傾向についてです。
広島の得点としては、総得点が34得点でリーグ9位(最下位)タイとなっています。内訳としては、定位置攻撃が7点、セットプレーが11点、トランジションが5点、特殊局面が11点となっています。
他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ最下位、セットプレーがリーグ6位、トランジションがリーグ最下位、特殊局面がリーグ3位タイとなっています。
広島の特徴としては、定位置攻撃とトランジションでの得点が少ないこと、特殊局面での得点が多いことです。昨シーズンの広島は、選手の獲得に非常に苦労している印象があり、少ない人数での試合を余儀なくされることもありました。そのような状態ということも考慮し、ゴレイロの茂呂選手を前に上げるGK活用を積極的に活用することでフィジカル面とプレス回避を補ってきた印象があります。
その特殊局面での得点内訳は以下の通りとなっています。
ご覧の通り、特殊局面11得点中9得点がGK活用での得点で、さらにリーグトップの得点数となっています。茂呂選手のストロングポイントを活かすとともに、ある程度の割り切りがあったと考えられます。
定位置攻撃での得点が少なかった原因の一つとしては、GK活用を多く取り入れていたことで定位置攻撃の時間が少なかったことが考えられます。逆にトランジションでの得点はもう少し重ねたかったと言えるでしょう。
次に、直近2シーズンの推移を示します。
前シーズンと比べてまず1試合平均の得点数が1点以上減少したことは苦戦した要因だったと考えます。その中では、定位置攻撃とトランジションの減少がかなり目立ちます。主力を含めた退団選手も多く、チーム事情として難しかった部分は大きく、現実的な戦いをせざるを得なかったと言えるのではないでしょうか。
失点傾向
次に失点傾向についてです。
広島の失点としては、総失点が64失点でリーグ8位となっています。内訳としては、定位置攻撃が28点、セットプレーが11点、トランジションが13点、特殊局面が12点となっています。
他チームとの比較においては、定位置攻撃がリーグ9位、セットプレーがリーグ3位、トランジションがリーグ3位タイ、特殊局面がリーグ5位(最下位)タイとなっています。
広島の特徴としては、定位置攻撃と特殊局面での失点が多いこと、セットプレーやトランジションでの失点が少ないことです。
定位置攻撃については、28点のうちPivoを活用したものが12点、1対1の仕掛けによるものが12点と、その両者が大半を占めています。この数値を見ても、選手獲得の部分で難しいことがあったと想像できます。
一方で、総失点数が多いことと比較した際に、セットプレーとトランジションの失点は少ない傾向にあります。
セットプレーについては、内訳は以下の通りとなっています。
コーナーキックがリーグ3位タイ、キックインが5位タイと、まずまずの結果になっています。トランジションもそうですが、再現性が高いセットプレーやトランジションについては組織的な守備がある程度機能しており、トレーニングも時間が割かれたのではないでしょうか。個を組織でカバーすることがある程度守備でテーマとしてされていたとすれば、一定の効果は出たものの、定位置攻撃のような様々なパターンがあるものへの対応が困難だったことが考えられます。
次に、直近2シーズンの推移を示します。
前シーズンから比べると、失点についてはほとんど変化がありません。退団選手が多い中でしたが、前述の通り守備にある程度の時間を割き、現状維持という結果になったのではないでしょうか。
今後についての展望
最後に、今後の展望について分析したいと思います。
これまで準会員リーグを含めて長年Fリーグを戦ってきた広島ですが、残念ながら昨シーズンをもって退会となってしまいました。どのチームもそうだとは思いますが、フットサル界におけるFリーグを戦う上での費用の捻出が相当難しいことが伺えます。さらには、比較的大きな都市である広島とは言え、プロ契約は現実的ではなく選手やスタッフの獲得も非常に苦悩したのではないでしょうか。
その影響もあってか、現実的な戦いをせざるを得なかったことが想定されます。組織的な守備の構築、攻撃ではGKを活用して数的有利で前進を目指す戦いで、目指した方向性としてはある程度成果もあったのではないでしょうか。それでもなかなか勝点に結び付けることができず、結果として満足できるものではなかったと思います。
今シーズン以降は、チームの解散ではなく地域リーグに戦いの場を移して活動されるとのことです。地域チャンピオンズリーグや全日本選手権など、また全国で広島エフ・ドゥの試合がされることを期待したいと思います。
昨シーズン限りで退団、引退する選手もいますし、残留する選手もいると思います。また加藤監督はF1のボルクバレット北九州で指揮をとられます。それぞれの舞台でのご活躍をお祈りしております。
今回は広島エフ・ドゥについて分析しました。また次回をお楽しみに。ありがとうございました!
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