#144 少人数でのトレーニングメニュー(3) FP3名GK1名でのTR

練習メニュー

みなさんこんにちは。

最近はF1チーム分析をしてきましたが、今回はフットサルのトレーニングメニューを分析していきたいと思います。今回は、FP3名、GKが1名の時のトレーニングメニューの紹介です。ぜひご覧ください!

過去に少人数でのトレーニングメニューを解説していますので、そちらも併せてご確認ください。

FP3名GK1名のトレーニング

今回取り上げるのは、FP3名GK1名の場合についてです。FPは3名なのでかなりトレーニング内容は限られるものの、GKがいるからこそできるトレーニングを紹介したいと思います。

FP3人とGK1名の場合は、2対1、または1対1+フリーマンのトレーニングが多くなると思います。少しの工夫でいろんな要素を取り入れることが可能になりますので、それぞれ紹介していきたいと思います。

ロンド→2対1+GK

まず最初は、2対1でロンドを行った後に2対1+GKを行うトレーニングになります。センターサークル内で2対1のロンドを行い、例えば攻撃側2人がパスを3本つなげばゴールに向かうことができるというルールです。

この状況で得られることとしては、状況に応じた判断能力です。2対1開始の状況が決まった状況にならず、状況によってはFP2人対GK1人の状況になったり、すでに独走してGKと1対1になったりと、いろんなケースが発生します。

このトレーニングを行う上では、2対1の守備がある程度理解できている状態が望ましく、発展と言えます。一方でデメリットとしては、ロンドがなかなか繋がらなければゴールに向かう2対1の状況ができなくなり、せっかくGKがいることを活かすことができません。ロンドの2対1は注力したいテーマではないので、攻撃側がある程度ボールを保持できる設定に調整することも重要でしょう。

ライン突破→2対1+GK

次は2対1のライン突破をした後に2対1+GKを行うトレーニングです。縦5m、横8m程度のグリットを、突破する方向のラインをゴールから15mの位置になるように配置します。

そのグリットの中でGKが守るゴールに向かって攻撃側がライン突破を仕掛け、ラインを突破後にそのままゴールに向かって2対1+GKを行うトレーニングです。

このトレーニングで得られることとしては、突破された後に誰がボールに対応するかの状況判断とFPがどの位置に撤退するのかの判断が求められる点になるます。FPがプレスをかけながらラインを突破された場合にはFPがそのまま対応することになりますし、フリーな状態やパスで突破した場合にはGKが対応することになるでしょう。

相手の突破の方法によって臨機応変に対応しなければならないため、通常の2対1を行うよりも試合により近い現象を発生させることができるのではないでしょうか。

また、グリットの位置をサイドにすることにより、サイドで突破された場合の対応についてもトレーニングすることが可能になります。中央とサイドでは状況や見える景色が少し異なりますので、それぞれ分けて行うことも可能でしょう。

1対1+フリーマン

次のトレーニングは、1対1にフリーマンを置くトレーニングになります。どのようにフリーマンを配置するかによって得られるものを変更することができますので、いろんなパターンを紹介していきたいと思います。

Pivoのフリーマン

まず1つ目はフリーマンをPivoとして配置するトレーニングになります。このトレーニングで重要なことは、1対1を行う場所(エリア指定)、Pivoの場所を指定することでより試合に近いトレーニングにすることです。

例えば、ハーフコートどこでもプレーできる1対1+Pivoフリーマンの形を採用すると、試合ではその状況はなかなかなく、試合を考えたときのリアリティは欠けます。ただし、注力するポイントがよりフィジカルや対人能力であるならばこの設定でも効果的です。設定によって得られるものと失うもののどちらもありますので、そのバランスを考慮して設定していただければと思います。その上で、今回はより試合に近い形での設定を紹介したいと思います。

より試合に近い形にするならば、やはりサイドでの1対1にPivoを配置する設定が良いでしょう。

サイドで1対1を仕掛ける際にはピッチを横断することは難しいので、左右に二分割したピッチ程度のエリア制限を設定することが望ましいと考えられます。

このトレーニングで得られることとしては、フィニッシュ局面における1対1またはPivoの活用それに対抗する守備です。攻守ともに1対1をしながらPivoの選択肢を持つことは試合中にもよく起こる現象ですので、その部分を切り取ったトレーニングができます。

その中での具体的な設計としては、Pivoの位置と秒数制限をどうするかを検討した方が良いでしょう。

Pivoの位置

試合では、Pivoの配置は中央や縦の場合等様々あると思います。チームの戦術に則った配置を取ることがベストではありますが、中央または縦を固定して配置する方法もあれば、流動的にどちらに位置しても良い状況にするか等を選ぶことができるでしょう。Pivoの位置を流動的にする場合には、GKと守備者の連携もより求めることができると思います。

秒数制限

サイドでの1対1の時間については、実際の試合でそこまで長い時間をかけて仕掛けるシーンはそこまで多くありません。突破できるチャンスを逃さないためにも、ある程度の秒数制限は設定することが有効であると考えられます。プレー機会の回転率を高めるためにも、ある程度時間の制約を作ることがより試合に近い形になるのではないでしょうか。

サイドでのフリーマン

次はサイドにフリーマンを配置するトレーニングです。1対1をしながらサイドにフリーマンを配置し、フリーマンと同サイドか中央突破を狙うトレーニングになります。

ここでは、中央からサイドにパスをした選手が背後のスペースを狙うトレーニングです。ここで得られることとしては、個人戦術の向上とそれに対する対抗です。今回は個人戦術の中でも、パラレラとディアゴナルがメインになってくると思われます。

また、試合でのリアリティを高めるためには、守備者に対してはボールをしっかりと奪いに行ってほしいため、ボールにプレスしなければならないような設定にすることが有効だと思います。例えば、フリーマンに3度パスをされてはいけないというルールにします。そうすることによって、ボールに対してプレスがかかり、その上でサイドと中央のどちらのスペースを狙っていくかを判断するトレーニングになるでしょう。

ブロッカーでのフリーマン

次に紹介するのは、ブロックをする選手(ブロッカー)をフリーマンとして配置する1対1のトレーニングになります。主にはサイドで行うものと、中央で行うものがあります。

このトレーニングで得られるものとしては、ブロックを活用したフィニッシュの形の習得守備者のブロックへの対抗です。ボール保持者を良い状態にするためにブロックは多様される形ですので、その部分をトレーニングすることができます。それでは、サイドでの1対1と中央での1対1にわけて紹介したいと思います。

サイドでの1対1+ブロック

まずはサイドでの1対1+ブロックの形です。ハーフコートの左右どちらかを使ってトレーニングを行います。

この時、ブロックの選択肢は主に2つです。

1つ目は中からブロックする形です。この形は、ボールを持つ選手がカットインからのシュートが得意な場合等に活用することが有効になります。

2つ目は縦からブロックする形です。この形は、ボールを持つ選手が縦へのドリブルを得意とする場合等に活用することができます。

中央での1対1+ブロック

次は中央での1対1+ブロックのトレーニングです。押し込んだ状況で中央の位置から攻撃側有利な状況でボールを保持し、中央から少しずらしてシュートを狙うシーンを切り取ったトレーニングになります。

この状況で、ブロッカーがタイミングを見て左右どちらかからブロックを仕掛け、基本的にはブロックを仕掛けた方向へドリブルを仕掛け、シュートを狙います。

守備者の状況を見ながらですが、ブロックと逆側へドリブルする選択肢もあります。

ブロックを多様していると守備者もブロックを掻い潜って先に動いて対応しようとするシーンもあると思います。そのような場合には、さらに相手の逆をとってブロックした方向と逆方向にドリブルを仕掛ける選択肢も有効になります。その際、ブロッカーがさらにブロックを仕掛けることができればさらに有効でしょう。

ブロックプレーのポイント

ブロックを仕掛ける上で重要なことは2つあります。

1つ目は、ブロックは守備者の死角から仕掛けることです。守備者の視野に入っている場所からブロックを仕掛けても対応される可能性が高くなってきます。ブロックで動けなくなった一瞬の隙をついてドリブルを仕掛けることが有効になりますので、その一瞬を作るためにも死角からのブロックは非常に重要です。

2つ目は、可能な限り背中でブロックすることです。その理由としては2つあり、1つはァウルを取られる可能性が高くなること、2つ目はコンティニューと呼ばれる次のアクションをしやすくすることです。正面からブロックを仕掛けるとどうしても相手にぶつかりに行っている印象が強くなってしまいます。コンティニューはブロック成功後に相手にカバーリングされた際に有効なアクションです。この2つの理由から、ブロックは可能な限り背中で行うことが有効です。

デメリットとしては、ブロックの成功率が下がる可能性があることです。相手にとってはブロックを外しやすくなります。時間帯やファイル数、ファウルになる可能性を高くしてでも確実にブロックを成功させたい場合は正面からのブロックは有効になります。その使い分けができるとより状況に合わせてた攻撃ができます。

まとめ

今回は少人数でのトレーニングメニューのうち、FPが3名、GKが1名でできるトレーニングメニューについて解説しました。社会人カテゴリになると少人数でトレーニングをしなければならない場合もあるのではないでしょうか。そうなった際はモチベーションの維持はなかなか難しいところはあると思いますが、少ない人数であっても少しでも有意義にトレーニングができればと思います。

GKが参加できている場合は可能な限りゴールを目指すようなトレーニングができることが理想です。その中でFPが3人の場合は2対1のトレーニングか1対1+フリーマンのトレーニングがメインになってきます。実施できるトレーニングは多くないですが、少しでも参考にしていただければと思います。

それでは今回は以上になります。ありがとうござ合いました!次回もお楽しみに。

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